| 「もう一度、野球を楽しもう」〜原点回帰の16年目〜と題して臨んだ2005年シーズン。しかし昔で言えば元服を迎えたチームの今季は激動とも言うべきシーズンだった。２試合連続完封勝利で幸先良いスタートをしたと思いきや、初のノーヒットノーランの屈辱を味わい、後半に入ってからは自慢の打線が全く不発となり、チーム打率はジリ貧。このままでは年間過去最低の打率を残してしまいそうなほど最悪の状態が続いている。苦しかった今シーズンも今日で終わりを告げる。引き分けを挟み４連敗中とチーム状態は相変わらず悪いが、せめて来季につながるような有終の美を飾り、2005年シーズンを締めくくりたい。 今季最終戦の相手は初の韓国人で形成されたチーム。いわば日韓戦の様相。グランドでは聞き慣れない韓国語が飛び交い、早くも相手に飲まれてしまいそうな雰囲気。だが、ここで今季のスローガンを思い出し、原点に戻って楽しむことを第一に今季最後の試合は始まった。初回、先頭の箕浦が四球、続く高橋も死球でダブルスチール。いきなりチャンスを迎え、手塚のヒットで箕浦が本塁へ、しかし好返球が還りタッチアウト。さらに西浦も四球で満塁となるが後続倒れ三者残塁。今年は何度同じ光景を見ただろうか…。早くも嫌なムードが漂った。しかし２回、敵失で２点を奪うと３回には満塁から則の２点タイムリーツーベース、仁上の適時打、菊池のスリーベースなど連打が出て一気に大量８点を奪い嫌なムードを払拭。その後も最終戦にしてようやく目覚めたビッグバン打線は韓国人相手に牙を剥き、４回に長谷川のタイムリー、５回は手塚のタイムリー。７回には敵失と１点ずつ追加し、大きくリードを広げた。 投げては久しぶりの先発となった高橋が最初から小気味良く飛ばし、なんと４回まで１人のランナーも出さない完全試合ペース。しかし５回に連打を浴び、自らの牽制悪送球にエラーが連鎖し１点を献上するが、まったく動じることなく、そこから６者連続三振を奪うなど今季１番の投球を見せた。７回にもエラー絡みで１点を失うが結局、高橋は今年最後の登板を７回２安打13奪三振と最高のピッチングで締めくくった。 すでにここまでで８月以来のふた桁安打を放っている打線だが、８回に再び火が点いた。佐藤、西浦の連打に四球を挟み仁上、菊池が連続タイムリー。再び死球や敵失でランナーをため、手塚が今日４本目のヒットを放ち打率を３割に戻すと続く佐藤が三冠王を決める２点タイムリーを放ち、この回６安打の猛攻で９点を奪った。 ８回からマウンドに登った長谷川だが、８回は三者凡退に抑えたものの９回に２点を失うが大勢に影響なく、2005年シーズンの最終戦は打線が久しぶりに爆発し16安打で22点を奪い快勝で今季を締めくくることができた。 気になるタイトル争いだが、この試合で２安打２打点した佐藤が打率、打点、本塁打のタイトルを他を寄せ付けずに総なめ。見事にチーム３人目の三冠王に輝いた。この試合に６盗塁して欠場した田辺を猛追した高橋だったが、及ばずに田辺が逃げ切って盗塁王。前試合までは僅差の争いだった最高出塁率は西浦に軍配が上がった。そして最も気になる年間チーム打率は、この試合でかなり数字が挙がったためにチーム創設の1990年に記録した打率を下回ることはなかった。しかし、それでもワースト２番目の成績ではある。 様々な出来事があった2005年シーズン。最後は草野球で日韓交流をしながら有終の美を飾れて本当に良かった。なんせ第17戦〜21戦までの５試合の成績が０勝４敗１分で、得点は２、１、１、３、０と７点しか獲れていなかった。ヒット数も１、１、３、３、３でどん底状態。最後に全てを吹き飛ばしてくれる爆発があったことは来年にも必ずつながってくるはずだ。短いオフを過ごし、また来年にグランドで暴れまわろう。長丁場のシーズン、お疲れ様でした。 |
| 守 備 |
名前 | 打席 | 打数 | 安打 | 打点 | 四球 | 三振 | 盗塁 | 失策 | 通算 打率 |
1 | 2 | 3 | → | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | → |
| 9 | 箕浦 | 6 | 5 | 0 | 0 | 1 | 0 | 5 | 0 | .167 | 四球 | 遊失 | 捕失 | … | … | 投ゴ | … | 投失 | 投ゴ | … |
| 12 | 高橋 | 6 | 4 | 0 | 0 | 2 | 0 | 6 | 1 | .103 | 死球 | 二ゴ | 中失 | … | … | 三失 | … | 二ゴ | 死球 | … |
| 5 | 手塚 | 6 | 5 | 4 | 3 | 1 | 0 | 3 | 0 | .300 | 左安 | … | 四球 | 三安 | … | 中安 | … | 二飛 | 中安 | … |
| 7 | 佐藤 | 6 | 5 | 2 | 2 | 1 | 1 | 2 | 0 | .352 | 三振 | … | 四球 | 一飛 | … | 一飛 | … | … | 左安 | 二安 |
| 3 | 西浦 | 6 | 3 | 1 | 0 | 3 | 2 | 1 | 0 | .315 | 四球 | … | 四球 | … | 死球 | … | 三振 | … | 二安 | 三振 |
| 2D | 則 | 5 | 4 | 2 | 2 | 1 | 1 | 0 | 1 | .267 | 投ゴ | … | 左２ | … | 遊安 | … | 三振 | … | 四球 | … |
| 8 | 仁上 | 5 | 4 | 2 | 4 | 1 | 0 | 2 | 1 | .304 | … | 四球 | 左安 | … | 一ゴ | … | 三失 | … | 中安 | … |
| 4 | 菊池 | 5 | 4 | 2 | 1 | 1 | 1 | 0 | 0 | .170 | … | 三ゴ | 中３ | … | 三振 | … | 四球 | … | 中安 | … |
| D1 | 長谷川 | 5 | 4 | 1 | 1 | 1 | 2 | 1 | 0 | .267 | … | 遊飛 | 三振 | … | 左安 | … | 三振 | … | 死球 | … |
| 6 | 伊藤 | 5 | 4 | 1 | 0 | 1 | 0 | 3 | 0 | .148 | … | 四球 | 三ゴ | … | 遊飛 | … | … | 左２ | 投失 | … |
| D | 後藤 | 5 | 4 | 0 | 1 | 1 | 2 | 2 | 0 | .143 | … | 死球 | 遊失 | … | … | 三振 | … | 投ゴ | 三振 | … |
| 合計 | 60 | 46 | 16 | 14 | 14 | 9 | 25 | 3 | .231 | 試合時間2時間35分 | ||||||||||
| 名前 | イニング | 打者 | 安打 | 三振 | 四死 | 自責 | 防御率 | 投球数 | |
| ○ | 高 橋 | 7 | 24 | 2 | 13 | 1 | 0 | 2.06 | 91 |
| 長谷川 | 2 | 12 | 2 | 4 | 4 | 2 | 1.86 | 37 |
