| 先週、ワースト記録となる今季３度目の完封負けを喫し、５月20日のＳリーグ第四節フラワーズ戦からの連敗が引き分けを挟み５となってしまったジュピターズ。もし今日も負けて６連敗となるとチームが創設した1990年以来17年ぶりの屈辱である。大宮９イニング３週連戦の２戦目、ナインも気合い十分で臨んだ。その気合いが初回から結果として表れた。二死より鈴木がスリーベースを放ち、ワイルドピッチの間にホームを駆け抜け先制、さらに佐藤がヒットですかさず二盗、送球が逸れたのを見て三塁まで達し、続く則がショートの深い位置へ内野安打を放ち佐藤が生還して初回にクリーンアップトリオの活躍により２点を奪い試合を有利に進めるかと思えた。しかし先発の長谷川がいきなりの大乱調。先頭打者から３者連続四球を与えてしまい４番打者に２点タイムリーを打たれ、いきなり同点で振り出しに戻されてしまう。 先制しながらも同点にされイヤな雰囲気漂うジュピターズだったが、直後の２回表に連敗中にはなかった見事な集中打を見せた。先頭の北島がヒットで出塁すると足を使って二盗、続く菊池のヒットで生還し連打で再びリードを奪う。長谷川が四球で出塁、西浦も内野安打と満塁のチャンス。伊藤がサードゴロで菊池がホームフォースアウトになったものの一死満塁から後藤が走者一掃のツーベースを放ち、点差を広げた。波に乗ってきた打線の勢いは止まらず、３回には佐藤のヒットの後に則が技ありの右打ちでライトオーバーの今季２号アーチを放つ。それだけで終わらず手塚もヒットで続き、菊池や西浦の適時打でこの回も４点を奪うと続く４回にはヒットの後藤と四球の田辺を塁に置いて鈴木の２点タイムリーや佐藤の超特大ホームランで４点を追加し、５回にもノーヒットで１点を加え完全に試合の主導権を握った。しかし、試合開始当初の曇り空はどんよりと暗くなり、遠くで雷の音も聞こえていた。 初回に２点を奪われた長谷川は２回、いきなり二者連続三振で立ち直りの兆しを見せたかと思いきや、その後に連続四球からタイムリーを打たれるという悪いパターンで失点を喫する。だが味方に大量援護をもらい楽になったのか、３回、４回を無失点に抑えてペースを取り戻してきた。しかしグランドには冷たい大粒の雨が降り出してきた５回、雨で制球が定まらず２四球からタイムリーを打たれ２点を献上してしまう。 ６回表、ジュピターズの攻撃はものすごい雨の中での攻撃となった。正直、投手や守っている選手には気の毒なくらいの大雨である。ボールは滑り、投手の制球は定まらず、野手のモチベーションも大幅にダウンしてしまうようなヒドイ雨の中、試合は続行された。結果、先頭の伊藤が敵失出塁、後藤が死球、一死後に高橋の内野安打で伊藤と後藤が生還。鈴木、佐藤、則のクリーンアップトリオも連打で続き、とどめに菊池の２点タイムリーが飛び出て、戦意喪失した相手から一挙７点を奪った。攻撃中に１度、雨が酷くなったために中断したが、この６回の表の攻撃が終了した後に再び中断し雨が小降りになるのを待った。しかし一向に雨の止む気配はなく、逆にさらに強く降り、見る見る間にグランドは水浸しとなった。これ以上の試合続行は無理と判断し、この時点でチーム創設以来初めての降雨コールドゲームとなった。 予定では９イニング制の試合だったが、６回表で降雨コールドゲーム。しかし５回の攻防を終えているため、試合も成績も成立する。よって連敗ストップに成功し５月13日以来、２ヶ月半ぶりに白星を挙げた。それもチーム新記録となる１試合最多となる20安打、最多の21打点、毎回得点で荒れた天候の中、雷鳴とともに自慢のビッグバン打線がようやく大爆発を起こした。個人では鈴木、則、菊池が３安打の猛打賞、佐藤はホームランを含む４打数４安打と大当たり。全てのタイトル部門で単独トップに立った。今季初めて組んだ鈴木、佐藤、則のクリーンアップトリオで10安打９打点とは恐るべき破壊力である。５回完投となった長谷川は打線に助けられ今季３勝目。５月20日のフラワーズ戦、長谷川で始まった連敗だったが一応、連敗ストッパーとなった。しかし及第点には程遠く、課題の残るピッチングであり不安を残した。 次週は夏合宿直前、大宮３週連戦最後の９イニング制。今日の打線爆発が本物であることを証明する試合でもある。良い感じで合宿地でもある那須に乗り込めるよう、次戦も気合いを入れて集中し、楽しみながら自分たちのプレーをしてもらいたい。 冷たい雨、荒れた天候の中、両チームともお疲れさまでした。 もう不安定な天気はイヤだ。一日も早く梅雨が明けますように。 |
| 守 備 |
名前 | 打席 | 打数 | 安打 | 打点 | 四球 | 三振 | 盗塁 | 失策 | 通算 打率 |
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 |
| 8 | 田辺 | 4 | 2 | 0 | 0 | 2 | 0 | 1 | 0 | .231 | 三飛 | 四球 | … | 四球 | … | 中飛 |
| 9 | 高橋 | 4 | 3 | 1 | 2 | 0 | 1 | 2 | 0 | .250 | 二ゴ | 三振 | … | 投犠 | … | 三安 |
| 5 | 鈴木 | 4 | 4 | 3 | 2 | 0 | 0 | 1 | 0 | .304 | 左３ | 一飛 | … | 中安 | … | 中安 |
| 7 | 佐藤 | 4 | 4 | 4 | 4 | 0 | 0 | 3 | 0 | .448 | 左安 | … | 左安 | 左本 | … | 左安 |
| 2 | 則 | 4 | 4 | 3 | 3 | 0 | 0 | 1 | 0 | .318 | 遊安 | … | 左本 | 遊ゴ | … | 捕安 |
| D | 手塚 | 4 | 3 | 1 | 0 | 1 | 0 | 1 | 0 | .179 | 投飛 | … | 左安 | 左飛 | … | 四球 |
| D | 北島 | 4 | 3 | 1 | 1 | 1 | 0 | 2 | 0 | .348 | … | 中安 | 二ゴ | … | 四球 | 一ゴ |
| 4 | 菊池 | 4 | 4 | 3 | 4 | 0 | 0 | 3 | 1 | .250 | … | 中安 | 右安 | … | 二ゴ | 中安 |
| 1 | 長谷川 | 4 | 3 | 0 | 1 | 1 | 0 | 0 | 1 | .211 | … | 四球 | 一ゴ | … | 一ゴ | 投飛 |
| 3 | 西浦 | 3 | 3 | 2 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | .273 | … | 遊安 | 遊安 | … | 二ゴ | … |
| 6 | 伊藤 | 3 | 3 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | .267 | … | 三ゴ | 投飛 | … | … | 遊失 |
| D | 後藤 | 3 | 2 | 2 | 3 | 1 | 0 | 3 | 0 | .261 | … | 中２ | … | 左安 | … | 死球 |
| 合計 | 45 | 38 | 20 | 21 | 6 | 1 | 18 | 2 | .263 | 試合時間2時間 | ||||||
| 名前 | イニング | 打者 | 安打 | 三振 | 四死 | 自責 | 防御率 | 投球数 | |
| ○ | 長谷川 | 5 | 26 | 4 | 5 | 8 | 5 | 5.75 | 95 |
