| 深夜ながら野球の聖地である東京ドームでプレーをしてから２週間、再びドーム戦士達は三郷の地に集結して第四節が行われた。本来、１週間前に第四節が組まれていたがグランド不良により順延。その間に関東地方は昨年より20日も早い梅雨入りとなってしまった。どんなに強いチームでも雨には勝てないのが草野球。これからしばらくは天候との戦いにもなってくる。この日も今週降った雨の影響でグランド状態は万全と言えず、内野は滑りやすかった。梅雨特有のジメジメとした気候の中、試合は開始された。 初回、先頭の田辺がいきなりヒットで出塁すると、滑りやすいグランドなど気にもせず積極果敢に二盗、三盗を仕掛けてチャンスを迎える。２番の伊藤は四球で出塁し、すかさず盗塁を決め無死二、三塁でクリーンアップへつなぐ。３番鈴木のショートゴロに三塁ランナーの田辺は迷うことなくホームへ向かい生還して先取点を奪った。伊藤も三塁へ進塁し一死三塁とし、さらなる追加点が期待されたが４番佐藤、５番則が相次いで凡退。結局１点に終わる。この試合、先発を予定していた高橋の到着が遅れたため、急遽先発マウンドには長谷川が登った。初回は無失点で抑えるが２回、先頭打者を四球で出し、一死から連打を浴びて１点を献上し同点とされると３回は先頭打者に二塁打を打たれた後、足場の不安定なグランドの影響からか内野陣がエラーの連鎖。菊池、伊藤、鈴木と相次いでエラーが出てしまい２点を与え逆転を許してしまう。２点を追いかける形となったジュピターズは４回表、二死から鈴木が敵失出塁し、二盗でチャンスを作ると、前打席にチャンスで凡退した佐藤が低めのボールを救い上げるようにフルスイング。打球はアッと言う間に左中間を真っ二つに破り、そのまま外野後方の草むらへ転がり込んだ。規定によりエンタイトルツーベースとなったが、草むらが無ければホームランになっていたような鋭い当たりで鈴木がホームへ還り１点差とした。５回には先頭の西浦がツーベースを放ち、一死から菊池が四球で出塁して一死一、二塁のチャンスだったが長谷川、高橋と倒れてチャンスを生かせずに１点差のままゲームは終盤戦へ突入。 ３回でマウンドを降りた長谷川に代わり４回からは高橋が登る。簡単に二死とした後、四球でランナーを出すものの、キャッチャーの北島が一塁ランナーのリードが大きいのを見逃さずに素早い牽制で見事にランナーを刺した。この日の北島はリードだけでなく、ライン上の打球の判断や難しいキャッチャーフライを体を張ってキャッチしたり、守備でも大活躍だった。５回に高橋は二者連続四球を与えるものの後続を三振にとり味方の援護を待った。６回表、一死より岡村、田辺が連続死球をもらい出塁し、当然のように盗塁を敢行してチャンスを作るとワイルドピッチの間に岡村が生還して同点に追いつく。さらにキャッチャーからベースカバーへの送球が後逸されたのを見て田辺もホームへ向かうが、後逸されたボールを遊撃手が拾った瞬間に、なぜか塁間で急停止。三塁に戻ることもホームへ向かうこともできない位置で急停止したために簡単に挟殺され同点止まりに終わった。最終回、先頭の鈴木はレフトフライ、だが左翼手が落球し一塁に生きると決死の二盗、三盗でチャンスを演出し４番の佐藤に託した。前打席のような特大の当たりを期待したが、なんと投手がワイルドピッチ。もちろん三塁ランナーの鈴木はホームを駆け抜け呆気なく逆転に成功した。 僅か１点のリードで最後の守りにつく。高橋は先頭打者を簡単に打ち取り一死としたが次打者に二塁打を打たれ、さらに次打者に四球を与えてしまう。続く打者はレフトフライに打ち取るものの、佐藤からの返球が逸れた間に二塁ランナーは三塁へ進まれ大ピンチを迎えた。しかし最後の打者を威力のあるストレートで三振にとってゲームセット。滑りやすいグランドに苦労しながらも何とか僅か１点差で辛勝し単独首位を死守した。この試合の勝利は1993年のＳリーグ設立時より数えてジュピターズにとってＳリーグ通算100勝目の勝利であった。（ジュピターズ…100勝46敗６分・フラワーズ96勝47敗９分・ゼファーズ86勝60敗６分）また今季は開幕から５連勝となり、昨年の８月26日から引き分けを挟んで10連勝を達成した。覇権奪回に向け、まだまだ厳しい戦いは続くが、このままノンストップで走り続けていきたい。 |
| 守 備 |
名前 | 打席 | 打数 | 安打 | 打点 | 四球 | 三振 | 盗塁 | 失策 | 通算 打率 |
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 |
| 8 | 田辺 | 3 | 2 | 1 | 0 | 1 | 1 | 3 | 0 | .333 | 中安 | … | … | 三振 | … | 死球 | … |
| 6 | 伊藤 | 3 | 2 | 0 | 0 | 1 | 0 | 1 | 1 | .200 | 四球 | … | … | 二ゴ | … | 捕飛 | … |
| 5 | 鈴木 | 3 | 3 | 0 | 1 | 0 | 0 | 3 | 1 | .083 | 遊ゴ | … | … | 三失 | … | … | 左失 |
| 7 | 佐藤 | 3 | 3 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1 | .375 | 遊飛 | … | … | 左２ | … | … | 三ゴ |
| D | 則 | 3 | 2 | 0 | 0 | 1 | 0 | 1 | 0 | .308 | 三ゴ | … | … | 右飛 | … | … | 四球 |
| 3 | 西浦 | 3 | 3 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | .308 | … | 中安 | … | … | 右２ | … | 三ゴ |
| 2 | 北島 | 3 | 3 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | .143 | … | 三振 | … | … | 捕飛 | … | 遊ゴ |
| 4 | 菊池 | 2 | 1 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 1 | .231 | … | 遊ゴ | … | … | 四球 | … | … |
| 1D | 長谷川 | 2 | 2 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | .364 | … | 三振 | … | … | 一ゴ | … | … |
| D1 | 高橋 | 2 | 2 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | .167 | … | … | 三振 | … | 左飛 | … | … |
| D | 後藤 | 2 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | .100 | … | … | 二ゴ | … | … | 三ゴ | … |
| 9 | 岡村 | 2 | 1 | 0 | 0 | 1 | 1 | 1 | 0 | .000 | … | … | 三振 | … | … | 死球 | … |
| 合計 | 31 | 26 | 4 | 2 | 5 | 5 | 9 | 4 | .262 | 試合時間2時間 | |||||||
| 名前 | イニング | 打者 | 安打 | 三振 | 四死 | 自責 | 防御率 | 投球数 | |
| 長谷川 | 3 | 18 | 5 | 0 | 2 | 2 | 2.80 | 55 | |
| ○ | 高 橋 | 4 | 16 | 1 | 4 | 4 | 0 | 0.00 | 61 |
