優勝おめでとう！

新たなる伝説！Ｓリーグ第16回大会 優勝！
2006年以来２年ぶりに覇権を奪回！
２試合を残し第八節での優勝はリーグ史上最速！
緊張感あふれる試合！随所で好プレー続出！
先制するも逆転を許す苦しい展開！
最後まで自分達の力を信じてつかんだ大きな勲章！
次のターゲットは当然 全勝優勝だ！

先週の試合で宿敵ゼファーズに快勝し、ここまでＳリーグ７戦全勝で迎えた運命の第八節。対戦相手は５勝２敗で追いかけてくる２位のフラワーズ。この直接対決に勝利すればジュピターズ２年ぶりの優勝が決まる大一番である。10月だというのに気温は25度を超え、絶好の野球日和、いや優勝日和となった。しかし、この試合もキャプテンであり扇の要の則が欠場。また伊藤、箕浦、金子、長谷川と欠場者が相次ぎ、厳しい試合が予想された。10時30分、緊張感溢れる中で試合は始まった。初回、ヒットの岡村が盗塁や相手のミスに乗じて三塁まで進むと二死からワイルドピッチの間にホームを突いて先制点を奪った。だが、満を持しての先発マウンドに登った仁上が初回から球が浮き、連続してピンチを迎え、２回に２点を献上して逆転されてしまう。月曜、火曜と雨が降った影響で内野はかなり滑りやすく、それが投球や守備にも影響していた。１点を追いかけるジュピターズは直後の３回表、ランナーを三塁に置いて菊池の鮮やかな適時打により同点に追いつく。振り出しに戻してもらった仁上だが、その裏、自らのエラーや四球などで満塁のランナーを背負い、二死から外野に弾き返され１点を失い、再びリードを許してしまう。しかし、４回表に先頭の鈴木が左中間を真っ二つに破る長打を放ち、返球が緩くセカンドに戻ってくるのを見ると、スピードを保ったまま三塁まで走りきる。敵味方の誰もが二塁で止まると思っていた隙をついた鈴木らしい見事な走塁で無死三塁の大チャンスを迎える。４番の佐藤が凡退した後、打席にはＳリーグここまで６割以上の高打率を残している手塚が入る。期待に応えて手塚はタイムリーツーベースを放ち、鈴木が楽々と同点のホームを踏んだ。２度も振り出しにしてもらった仁上だが、４回裏、内野安打と長打で無死二、三塁の大ピンチ。続く打者の打球は高々と上がったレフトフライ。当然、三塁ランナーはタッチアップを狙う。しかし、レフトの岡村が捕球するやいなや、ホームで待ち構える佐藤に鋭い返球。少しバウンドが難しかったものの、佐藤がキャッチした時にはランナーはまだホームに到達する前で悠々とタッチアウト。バックの好守、味方の打線に助けられ、仁上は４回を投げ５安打を浴びるものの３失点でマウンドを降りた。 初回に先制するも、すぐに逆転を許し、直後に同点に追いつきながら、すぐさま勝ち越され、負けじと同点に追いつくという一進一退の緊張感あふれる好ゲーム。だが、失点直後に追いつきながらチャンスは続いていたにもかかわらず、決して勝ち越しにまで至らないことが気がかりであった。５回の表裏は両チームとも三者凡退し、いよいよ試合は終盤へ。５回からジュピターズのマウンドには先週の試合に先発した高橋が登り、レフトに仁上、ショートに岡村を配して必勝体制を整えた。６回表、二死から田辺がヒットで出塁し、盗塁で三塁まで進むが無得点。６回裏、相手にも三塁までランナーを進めさせてしまうが、後続を連続三振にとって得点を許さず、いよいよ最終回の攻防に移る。 このまま引き分け試合の場合、この試合での優勝決定はお預けとなるが、残り２試合、フラワーズが２勝したとしてもジュピターズは１勝１敗もしくは１敗１分、２分でも優勝が決まる。たとえ２連敗しても、フラワーズが残り２試合のうち１つでも星を落とした時点で優勝は決まる。ジュピターズが２連敗し、フラワーズが２連勝で初めて勝ち点が並び、順位は得失点差に委ねられるという、かなり有利な条件であった。しかし、ベンチにいる誰もが、この試合が引き分けでも良いとは思っていなかった。最初からこの試合に勝利して優勝を決めるという決意は変わらなかった。最終回の攻撃、一死から佐藤が粘って四球で出塁、続く手塚がこの試合２本目のヒットを放ち一死一、二塁のチャンスを作る。西浦の打席の時に決死のダブルスチールを敢行。捕手から三塁手への送球が逸れた間に佐藤は勝ち越しのホームを踏んで、この試合初回の先制点以来のリードを奪った。西浦も四球で歩いた直後、７番に座っていた助っ人の三輪がセンターへ特大の当たりを放つ。手塚が生還しリードを２点に広げた。今季、助っ人として３試合に出場した三輪の成績は８打数３安打４打点の活躍。正式入団後の活躍も期待である。 両チーム通じて、この試合初めて２点のリードで迎えた最後の守り、あとアウト３ヶで２年ぶりの優勝が決まる。しかし先頭打者を内野安打で出塁させ何となくイヤな雰囲気が漂った。だが次打者の意表を突いたプッシュバントが高橋へのポップフライとなり、すぐにファーストの西浦へ。スタートを切っていた一塁ランナーは戻ることができずダブルプレーで一気に二死とし、覇権奪回まであとワンアウトであるが、逆転優勝のためにはこの試合を含めて残り３試合、全勝が必要なリーグ唯一の３割打線を誇るフラワーズも脅威の粘りを見せてくる。味方のミスと内野安打で同点のランナー、さらに力が入ったのか、高橋は死球をぶつけて逆転サヨナラのランナーまで出してしまい二死ランナーなしから二死満塁の大ピンチを迎えた。やはり簡単には優勝させてくれない。高橋は次打者に渾身のボールを投げ、打球はライトへ上がった。浅いフライであったがライトの三輪が長い足で前進し、そのままボールはグローブの中に収まった。この瞬間、ジュピターズ２年ぶりとなるＳリーグ優勝が決定した。そして二節を残し第八節での優勝はリーグ史上最速の優勝である。過去1998年に開催された第６回紅葉杯に於いて最終節を待たず１試合を残して第四節での優勝決定という記録を持っているジュピターズだが、2003年の第11回大会以降の１シーズン制では2004年の第12回大会で明治乳業埼玉工場が最終節を待たずに第九節で優勝決定が最速であった、それを上回る第八節での優勝を果たし新たなる伝説を作り上げた。 「この試合で優勝を決める」チーム全員の気持ちがひとつになって臨んだ大一番。とても苦しい試合だったが、最後まで自分たちの力を信じて戦った結果、２試合を残してSリーグ史上最速の優勝という大きな勲章をつかみ取ることができた。試合後、ベンチ前では歓喜の中、チーム代表の後藤の身体が２年ぶりに宙を舞った。しかし、これで満足することなく次なるターゲットは１シーズン制になってからは第12回大会に優勝した明治乳業埼玉工場以来の全勝優勝である。大きな勲章に花を添えるため、Ｓリーグ残り２試合も決して手を抜かず、最後まで力の限り闘って、全勝優勝を決めようではないか。

守 備	名前	打席	打数	安打	打点	四球	三振	盗塁	失策	通算 打率	1	2	3	4	5	6	7
8	田辺	3	3	1	0	0	1	1	0	.316	二ゴ	…	三振	…	…	左安	…
76	岡村	3	3	1	0	0	0	1	1	.286	左安	…	遊ゴ	…	…	三飛	…
5	鈴木	3	3	1	0	0	1	0	1	.188	左飛	…	…	左３	…	…	三振
2D	佐藤	3	1	0	0	2	0	1	2	.294	四球	…	…	一飛	…	…	四球
D	手塚	3	3	2	1	0	0	1	0	.545	三ゴ	…	…	左２	…	…	左安
3	西浦	3	2	0	0	1	0	0	0	.286	…	一飛	…	中飛	…	…	四球
9	三輪(助)	3	3	1	1	0	1	0	0	---	…	三振	…	三ゴ	…	…	中２
61	高橋	3	3	0	0	0	1	0	1	.154	…	一ゴ	…	…	三振	…	捕飛
D2	北島	3	3	0	0	0	0	0	0	.190	…	…	一飛	…	一飛	…	一飛
17	仁上	2	2	0	0	0	0	1	1	.190	…	…	一失	…	一ゴ	…	…
4	菊池	2	2	1	1	0	0	0	0	.214	…	…	中安	…	…	一飛	…
D	後藤	2	1	0	0	1	0	0	0	.150	…	…	死球	…	…	遊飛	…
	合計	33	29	7	3	4	4	5	6	.249	試合時間1時間45分

	名前	イニング	打者	安打	三振	四死	自責	防御率	投球数
	仁 上	4	21	5	2	1	0	1.89	58
○	高 橋	3	13	3	3	1	0	0.64	39