| ４月５日に開幕したＳリーグ第17回大会は順調に第二節まで消化できたが、その後は３試合連続を含む度重なる順延続きでチームとしても創設20年目にして初の５月に１試合も消化できない異常事態となり、Ｓリーグの歴史の中でも最も遅い試合消化となってしまった。６月に入り第三節、第四節が無事に消化できたものの再び雨天順延となり、前半戦１試合を残したまま梅雨期間中の中断となってしまった。前半５試合の試合を全て消化できずに一時中断するのは2000年の第８回春風杯以来２度目のことである。ちなみにＳリーグ前半戦で４試合も雨で流したのはリーグ史上最多であった。ジュピターズは第二節で敗戦を喫し、連覇に黄信号が灯ったが、なんとか３勝１敗の２位と好位置につけていた。第五節の対戦相手は最初から首位を走り続けているフィッシャーズとの直接対決が残されていたが、思わぬ中断期間に入ってしまったために追い上げムードを持続させるため夏の練習試合を精力的に敢行し、３戦２勝１分の好成績で再開するＳリーグに臨むことができた。 真夏とは思えぬほどの、どんよりとした曇り空。地域によっては雨から激しい雨が降っていた場所もあった。三郷の地にも試合開始直前に雨が降ってきたが、Ｓリーグ第17回大会の折り返しとなる第五節はプレイボールとなった。大事な首位攻防戦、この試合に勝てば単独首位となるが、もし敗戦した場合、連覇への道が途絶えてしまう大事な一戦であった。緊迫した雰囲気が漂ってもおかしくない試合であるが、夏の練習試合でも繰り返してきた普段通りの戦いが初回から実践できた。初回、いきなり先頭の伊藤が鮮やかにセンター前に弾き返して先制点のチャンスを作る。二死から４番の佐藤は左翼手の遥か頭上を越える大飛球を放ち、楽々と伊藤は生還、打った佐藤もダイヤモンドを一周、主砲・佐藤の２試合連続となる今季３号ホームランがいきなり飛び出して先制点を奪うと、２回には先頭の則がヒット、一死から西浦もヒットで続き、長谷川が四球を選んで一死満塁から続く箕浦の敵失の間に１点を追加。さらに仁上が２点タイムリーを放ってリードを広げると、３回には佐藤が今度はセンターオーバーの二塁打を放ち、二死から則が敵失出塁と盗塁で二、三塁とチャンスを広げ、菊池の２点タイムリーツーベースで２点を追加して序盤で７点にリードを広げた。 ジュピターズの先発は６月７日のＳリーグ第三節ゼファーズ戦にリリーフして２イニングを投げて以来のマウンドとなる高橋が登った。故障や仕事のために夏の練習試合を全て欠場し、約２ヶ月のブランクがあったが、高橋は期待に応えて初回から見事なピッチングを披露した。時折、降ってくる雨のために投げにくい状況だったにもかかわらず、４回まで今大会唯一３割以上の強力打線を誇っているフィッシャーズを散発２安打に抑えた。５回に四球や味方のミスでランナーを三塁まで進められてから犠牲フライを打たれて１点を失うが、結局６回を投げて２安打１失点とエースの貫禄と存在感を見せつけた。 ジュピターズは６回に敵失絡みで１点をもらい再び７点差として最終回は仁上がマウンドに登る。仁上は多少のピンチは招いたものの最後の打者を三振に取ってゲームセット。８月初旬ではあるが第17回大会の前半５試合が終了し、大事な首位攻防戦に快勝したジュピターズはついに今大会初めて単独首位に躍進した。昨年の大会は全勝優勝、それもリーグ史上最速である第八節で優勝を決めたが、今大会は第二節で黒星を喫し、連覇への道の厳しさを知った。しかし、自分たちの力を信じ、そして誇りを持って戦ってきた結果、ついに２年連続して単独首位で折り返すことができた。今月末から始まる後半戦も、このまま自信と誇りを持って戦いぬき、夢の連覇へ向けて一直線に進もうではないか！ |
| 守 備 |
名前 | 打席 | 打数 | 安打 | 打点 | 四球 | 三振 | 盗塁 | 失策 | 通算 打率 |
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 |
| 6 | 伊藤 | 3 | 3 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | .292 | 中安 | 投ゴ | … | … | 右飛 | … |
| 18 | 高橋 | 3 | 3 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | .125 | 遊飛 | 投ゴ | … | … | 中飛 | … |
| 5D | 鈴木 | 3 | 3 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 3 | .444 | 三振 | … | 遊飛 | … | … | 遊ゴ |
| 7 | 佐藤 | 3 | 3 | 2 | 2 | 0 | 1 | 0 | 0 | .519 | 左本 | … | 中２ | … | … | 三振 |
| D | 手塚 | 3 | 3 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | .304 | 三振 | … | 投ゴ | … | … | 遊失 |
| 2 | 則 | 3 | 3 | 1 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | .269 | … | 中安 | 遊失 | … | … | 三失 |
| 4 | 菊池 | 3 | 3 | 1 | 2 | 0 | 0 | 1 | 0 | .200 | … | 遊飛 | 中２ | … | … | 一失 |
| 3 | 西浦 | 2 | 2 | 1 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | .294 | … | 右安 | 三振 | … | … | … |
| D5 | 長谷川 | 2 | 1 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0 | 0 | .211 | … | 四球 | … | 三振 | … | … |
| 9 | 箕浦 | 2 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | .105 | … | 三失 | … | 三ゴ | … | … |
| 81 | 仁上 | 2 | 2 | 1 | 2 | 0 | 1 | 0 | 0 | .211 | … | 中安 | … | 三振 | … | … |
| D | 後藤 | 2 | 1 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | .260 | … | 四球 | … | … | 遊ゴ | … |
| 合計 | 31 | 29 | 7 | 6 | 2 | 6 | 4 | 4 | .267 | 試合時間1時間50分 | ||||||
| 名前 | イニング | 打者 | 安打 | 三振 | 四死 | 自責 | 防御率 | 投球数 | |
| ○ | 高 橋 | 6 | 23 | 2 | 5 | 3 | 0 | 0.36 | 86 |
| 仁 上 | 1 | 5 | 1 | 1 | 1 | 0 | 1.98 | 16 |
