| ３月11日、14時46分、三陸沖の深さ24㎞で発生したマグニチュード9.0の大地震は、地震そのものによる被害に加えて津波、火災、液状化現象、そして福島第一原子力発電所事故など多岐に渡り、１都９県が災害援助法の適用を受ける未曾有の大災害となった。警視庁の発表による死者及び行方不明者の数は合わせて２万人を超えており、津波被害を受けた東北地方の太平洋沿岸を中心に多くの死傷者が出る事態となった。日本災害史におけるこの死者・行方不明者数は関東大震災の10万5,385人に次ぐものであり、阪神･淡路大震災の6,437人を優に超えた。後に「東日本大震災」と名付けられた災害の影響により、震災２日後の３月13日に予定していた潮見での全体練習は急遽、中止になった。また、震災直後の原発事故やガソリン不足などの影響から３月27日に大宮で予定されていた今季開幕戦も中止となり、22年目シーズン自体の開催も危ぶまれた。しかし、Ｓリーグ参加６チームの話し合いによりＳリーグ第19回大会は予定通り開催、ジュピターズにとって14年ぶりにＳリーグ公式戦が開幕戦となった。４月に開幕がずれ込んだのも４年ぶりであった。 ２年連続して全体練習なしで開幕を迎えたが予期せぬ事態が起きた。Ｓリーグ第一節の対戦相手であるフィッシャーズが大震災の影響もあり人数不足のため、いきなり11年ぶりとなる没収試合で労せずに不戦勝となった。リーグ規定によりスコアは７対０となり、とりあえずは白星スタート。 不戦勝とはいえ、公式戦として適用されるため、打撃及び投手成績はないものの、チームの対戦成績には勝利が加算されるとともに、この試合のため集合した12選手には試合参加数が加算された。 Ｓリーグ公式戦としては不戦勝だったが、フィッシャーズが対戦チームを探してきてくれたため、今季２戦目として練習試合が行われた。 いまだ震災の傷跡は大きく、原発事故の先行きすら見えない状況の大変な世の中ではあるが、我々は今年も野球ができることに感謝しながら、みんなで楽しむしかない。 |
