| 先週は雨天のためにＳリーグ後半戦３度目の順延になってしまったが、昼前には急速に天候が回復して30℃近くまで気温が上がり悔しい思いをした。この日も前日の朝から昼にかけて激しく雨が降り、日曜日は午後から天候が回復する予報だったため、２週連続で悔しい順延も覚悟したが、なんとか無事に決行となった。 前節、首位チームとの直接対決に惜敗し、自力優勝の可能性が無くなり、さらに今季２度目の３連敗を喫したジュピターズだったが、どんな状況になっても最後まで諦めずに戦う意思は、この試合の参加人数にも表れていた。現段階での実働メンバー14名全員が参加してＳリーグ第八節を全員野球で戦った。 まだほんの僅かながら今大会の優勝の可能性は残しているものの、ほぼ無理な条件であるため、すでに開き直りの境地に入ったのか、この日の打線は今までにない爆発力を見せた。まず初回、一死から二者連続四球と盗塁で二、三塁として４番の則がセンターへ先制の２点タイムリーヒットを放つと、続く田辺は泳がされながらも片手だけで左中間を破るツーベースで再び二、三塁のチャンスを迎える。箕浦倒れた後に菊池が右中間に二塁打を放って則、田辺をホームへ迎え入れ、初回に３本の長短打で４点を奪った。続く２回にも一死から高橋の二塁打、さらに三盗を敢行し、手塚がきっちりとセンターへ犠牲フライを上げて１点追加。３回は佐藤が四球、後藤が死球で歩き、北島が意表を突くセーフティーバントで満塁として岡村が冷静に押し出し四球を選んで１点。西浦の内野ゴロでランナーが入れ替わるが満塁ののチャンスは続き、再び４番の則がセンターオーバーの走者一掃となるスリーベースを放って結局、この回も４点を追加した。さらに４回は敵失で出た三輪が盗塁と捕手の悪送球でホームに還り１点を追加。５回も二死三塁から敵失で１点を加え、ここまで毎回安打、毎回得点で大量11点を奪い、久しぶりに余裕のある試合とした。 ジュピターズの先発マウンドには７月24日の練習試合、戸田橋ポロリンズ戦で負け投手になって以来、３ヶ月ぶりに高橋が登板。ここまで勝利はなく今季初勝利を狙っての先発となったが初回、先頭打者にヒットを打たれ、続く打者には死球で無死一、二塁のピンチをいきなり迎えるが、相手の拙攻もあって無得点に抑える。しかし２回、一死ながら二塁にランナーを背負った後、次打者はサードゴロに打ち取り、岡村から三輪へ渡って二死、ここで二塁ランナーが三塁へ走ったのを見た三輪は矢のような送球を三塁手の岡村へ返したが、僅かに逸れ、レフトの佐藤が見事なカバーに入ったものの、濡れた芝に足を滑らせ体勢を崩してしまう。その間にランナーは三塁を蹴ってホームを駆け抜け１点を失ってしまった。さらに３回にも四球、ワイルドピッチ、ヒットで無死一、三塁からセンターへ犠牲フライを打たれて１点献上してしまう。しかし、その後の高橋は４回、５回を相手の早打ちやバックの好守もあり３者凡退に抑え、５回を投げて球数は僅か48球、勝ち投手の権利を持ったまま６回からのマウンドを仁上に譲った。 ５回まで毎回安打、毎回得点を続けている打線は６回、田辺、箕浦と簡単に倒れて二死となるが、続く菊池がセンターへ弾き返してヒットで出塁。しかし伊藤が倒れたため毎回得点は途絶えたが、毎回安打は継続中。そして最終回も先頭の三輪がレフト線へツーベースを放ち、今季初めての毎回安打試合が成立。さらに一死から手塚のタイムリーで三輪が生還し１点を加えた。６回から登板した仁上はランナーを出すものの、大量リードに守られ危なげないピッチングを披露。結局、６本の長打を含む12安打の乱れ打ちで12対２と久しぶりの二桁安打、二桁得点を挙げて快勝。負け数が先行して苦しい今シーズンだったが、ここにきて投打が噛み合い今年一番のナイスゲームだった。 前日の雨により滑りやすくぬかるんだグランドだったが、参加した14選手全員が見事に躍動し、今年一番のゲームを作った。その中でも昨年から４番に定着した主砲の則が２安打５打点の荒稼ぎで打率、打点を独走中。守備では久しぶりに一塁を守った三輪が、その長身を生かして随所に好プレーの連続で投手を助けた。また外野でも俊足の田辺が滑りやすい芝も気にせず身体を張ったプレーで盛り上げた。先発の高橋は４月に長男が誕生してパパとなったが、今季初勝利はパパになって初勝利でもあった。 この勝利により今大会単独２位となった。だが次節、たとえジュピターズが勝利してもゼファーズも勝利すれば、その瞬間にゼファーズの優勝が決まる。ジュピターズの逆転優勝条件は残り２試合に当然連勝、しかもゼファーズが連敗。これでようやく勝ち点が並び得失点差勝負となる。限りなく逆転不可能な条件である。なので、この日の試合のように順位など気にせず、ある種の開き直り状態で最後まで楽しんで戦っていこうではないか。楽しむためにグランドに立っているのだから。今季も残り僅か、熾烈なタイトル争いをしつつ最後まで楽しもう！ |
| 守 備 |
名前 | 打席 | 打数 | 安打 | 打点 | 四球 | 三振 | 盗塁 | 失策 | 通算 打率 |
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 |
| D | 北島 | 3 | 3 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | .308 | 遊ゴ | … | 投安 | … | 遊ゴ | … | … |
| 5 | 岡村 | 3 | 1 | 1 | 1 | 2 | 0 | 3 | 0 | .357 | 四球 | … | 四球 | … | 左２ | … | … |
| D | 西浦 | 3 | 2 | 0 | 0 | 1 | 0 | 1 | 0 | .267 | 四球 | … | 投ゴ | … | 一失 | … | … |
| 2D | 則 | 3 | 3 | 2 | 5 | 0 | 0 | 0 | 0 | .433 | 中安 | … | 中３ | … | 遊ゴ | … | … |
| 8 | 田辺 | 3 | 3 | 1 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | .286 | 左２ | … | 捕ゴ | … | … | 三振 | … |
| D9 | 箕浦 | 3 | 2 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | .306 | 三ゴ | … | 四球 | … | … | 投ゴ | … |
| 4 | 菊池 | 3 | 3 | 2 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | .233 | 中２ | … | 遊飛 | … | … | 中安 | … |
| 6 | 伊藤 | 3 | 3 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | .167 | 捕飛 | … | … | 三飛 | … | 中飛 | … |
| 3 | 三輪 | 3 | 3 | 1 | 0 | 0 | 1 | 1 | 1 | .250 | … | 三振 | … | 遊失 | … | … | 左２ |
| 1D | 高橋 | 3 | 2 | 1 | 0 | 1 | 1 | 2 | 0 | .273 | … | 中２ | … | 四球 | … | … | 三振 |
| D | 手塚 | 3 | 2 | 1 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | .115 | … | 中犠 | … | 遊飛 | … | … | 左安 |
| 91 | 仁上 | 3 | 3 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | .346 | … | 投ゴ | … | 右安 | … | … | 一ゴ |
| 7 | 佐藤 | 3 | 2 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0 | 0 | .154 | … | … | 四球 | 三振 | … | … | 左飛 |
| D | 後藤 | 2 | 1 | 1 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | .316 | … | … | 死球 | … | 二安 | … | … |
| 合計 | 41 | 33 | 12 | 10 | 7 | 4 | 8 | 1 | .273 | 試合時間1時間45分 | |||||||
| 名前 | イニング | 打者 | 安打 | 三振 | 四死 | 自責 | 防御率 | 投球数 | |
| ○ | 高 橋 | 5 | 20 | 3 | 4 | 2 | 1 | 2.33 | 48 |
| S | 仁 上 | 2 | 8 | 1 | 1 | 1 | 0 | 3.77 | 24 |
