| ６月３日、３試合を残して夏季中断に入ったＳリーグ第20回大会だったが、８月26日に約２ヶ月半ぶりに第八節が再開。さらに翌週に第九節が組まれていたが、グランド状態不良により今大会初の順延となってしまった。今大会は台風シーズンである９月中旬に試合を組まない日程のため、結局この日の第九節まで１ヶ月以上も間が空いてしまった。その間、ジュピターズは１週間前の９月23日に夢の島にて練習試合を予定していたが雨天中止となり、第八節からぶっつけで大一番の試合を迎えることになった。 前節、今大会初の黒星を喫し、また２つの引き分けがあるため首位をキープしているものの、２位、３位のチームと勝ち点の差はほとんどなかった。この試合に敗れることがあれば悲願の優勝が大きく遠のいてしまうだけに気合い十分で臨んだが、東京ドーム以降の打線の急激な沈黙は想像以上に深刻だった。 夕方には台風上陸が予想されていたが、午前中の三郷は９月も終わりだと言うのに汗ばむ陽気だった。初回、先発の仁上は自らのエラーやヒットなどで先制点を奪われるが、直後に味方打線が相手投手の立ち上がりを攻め、佐藤、手塚の連続タイムリーで逆転に成功。今大会、出席率順の東京ドーム試合以外は常に４番を務めていた則を３番にし、第一節から３試合連続ホームランを放った佐藤を初めて４番に起用。打点争いトップの手塚を５番に置き、打線のテコ入れとしてクリーンアップトリオを入れ替えて臨んだが、初回は見事にハマって逆転することができた。ところが３回、仁上は先頭打者にヒットを浴び、続く打者を味方のエラーで出塁させ、二死まで取った後にタイムリーを打たれて同点にされてしまう。さらに４回は味方のエラーから３本の長短打を浴び一挙３失点。６回には先頭打者に左中間を大きく破られる三塁打。一死後にセンター前にライナーの当たりをセンター田辺がバウンドの目測を誤って後逸させてしまい三塁ランナーは楽々ホームイン。バッターもダイヤモンドを一周。とどめとなる痛恨の２失点で７対２とリードを広げられてしまった。 初回に３安打で２点を奪った打線だったが、その後は完全に沈黙。２回〜４回を３イニング連続３者凡退と、東京ドーム以降の試合で何度も目にした本当にヒドイ貧打線であった。この日はバックアップメンバーの有田も今季開幕戦以来の参加で合計14選手が打順に名を連ねたが、打線のつながりのきっかけすら見えなかった。５回に手塚が２本目のヒットで出塁し、続く三輪も四球を選んで久しぶりのチャンスを迎えたが後続が続かず無得点。それでも６回、先頭の伊藤が敵失で出塁し、二死二塁から北島がしぶとくライト前にポトリと落とすヒットで伊藤が生還して１点を返すが反撃もここまで。逆に最終回に失策絡みで１点を与えてしまい結局、優勝を占う大一番の試合は８対３で惨敗。この結果、ここまで守ってきた首位の座から転落と同時に今季初の３連敗、そして３年ぶりの優勝が絶望的となる敗戦だった。 この試合のヒットは６本で３得点。東京ドームまでは打線絶好調で怒涛の開幕６連勝だったのに東京ドーム以降に打線が一転してしまい練習試合を含めて１勝４敗２分と散々な成績である。その４敗はいずれも貧打で最高でも３得点しか奪えずに敗れている。（ヒット数は４本、５本、１本、６本）３点の壁を超えることのできない貧打では、いくら投手が頑張っても勝利は難しいだろう。 この日、隣のグランドでは２位のフィッシャーズが敗れた。もし、この試合に勝利していたなら最終節を待たずに３年ぶりの優勝が決まっていた。それだけに悔いの残る大きな大きな敗戦である。あとは２週間後の10月14日の最終節、奇跡を信じて自分達の持ち味を存分に発揮して戦うしかない。野球のできる喜びを噛みしめながら楽しんで戦おう。 |
| 守 備 |
名前 | 打席 | 打数 | 安打 | 打点 | 四球 | 三振 | 盗塁 | 失策 | 通算 打率 |
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 |
| 59 | 岡村 | 3 | 2 | 1 | 0 | 1 | 1 | 0 | 2 | .294 | 死球 | … | … | 投ゴ | … | … | 左２ |
| 8 | 田辺 | 3 | 3 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | .111 | 右安 | … | … | 右飛 | … | … | 三ゴ |
| 2D | 則 | 2 | 2 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | .176 | 三振 | … | … | … | 三ゴ | … | … |
| 72 | 佐藤 | 2 | 2 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1 | .281 | 遊安 | … | … | … | 三ゴ | … | … |
| D | 手塚 | 2 | 2 | 2 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | .324 | 中２ | … | … | … | 中安 | … | … |
| 37 | 三輪 | 2 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | .091 | 死球 | … | … | … | 四球 | … | … |
| 4 | 菊池 | 2 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | .200 | 中飛 | … | … | … | 二ゴ | … | … |
| 6 | 伊藤 | 2 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | .294 | … | 捕飛 | … | … | … | 遊失 | … |
| 9D | 箕浦 | 2 | 2 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | .238 | … | 三振 | … | … | … | 三振 | … |
| D3 | 西浦 | 2 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | .091 | … | 一ゴ | … | … | … | 二ゴ | … |
| D | 北島 | 2 | 2 | 1 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0 | .250 | … | … | 三振 | … | … | 右安 | … |
| 1 | 仁上 | 2 | 2 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 1 | .160 | … | … | 三振 | … | … | 三振 | … |
| D | 後藤 | 2 | 2 | 0 | 1 | 0 | 1 | 0 | 0 | .167 | … | … | 三ゴ | … | … | … | 三振 |
| D5 | 有田 | 2 | 2 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 1 | .000 | … | … | … | 中飛 | … | … | 三振 |
| 30 | 27 | 6 | 3 | 3 | 9 | 1 | 5 | .221 | 試合時間1時間40分 | ||||||||
| 名前 | イニング | 打者 | 安打 | 三振 | 四死 | 自責 | 防御率 | 投球数 | |
| ● | 仁 上 | 7 | 35 | 10 | 3 | 1 | 2 | 2.83 | 112 |
