| ５月29日、関東地方は平年より早く梅雨入りをした。昨年より11日も早く、観測史上３番目に早い５月中の梅雨入りである。しかし、Ｓリーグはまだ６月に３週連戦３試合の日程が組まれていた。梅雨空を眺めながらの試合になると思った第四節だったが、試合開始前から梅雨を感じさせない好天に恵まれた。ここまでリーグ戦３試合を戦い唯一の３連勝で単独首位に立つジュピターズだったが、この試合はエースの仁上が欠場。また、ここまで全試合でマスクをかぶっていた松本も急な欠場、ムードメーカー北島も前日に欠場が決まり、いつもより少ない12名で戦うことになった。ここまで３連勝している仁上・松本バッテリーの欠場がどう響くか不安も大きかったが、マウンドには今季新入団した鈴木（武）が満を持しての初先発となった。 初先発の鈴木（武）を援護すべき打線は初回、先頭の岡村が四球で出塁すると二盗を敢行。しかし好調の高橋、佐藤が連続三振に倒れイヤなムードが漂ったが、久々の先発マスクで鈴木（武）のボールを受ける則が４番としての重責を果たし右中間にタイムリー二塁打を放って先制。ところが則はワイルドピッチで三塁へ進んだ後、手塚の内野ゴロの時にアウトカウントを間違えホームに走らず、手塚の内野ゴロが敵失となったため本来なら１点が追加されていたが則の痛恨のボーンヘッドににより初回は１点のみで終わってしまった。 リーグではもちろん入団初先発の鈴木（武）は初回、先頭打者に四球を与え、続く打者に内野安打、さらに四球といきなり無死満塁の大ピンチを迎える。ここからさらに２者連続の押し出し四球を与え逆転を許してしまう。さらに無死満塁のピンチは続いたが、後続を三振、投手ゴロ、三振で３者残塁とピンチを切り抜けた。２回も一死からヒットを打たれてしまうが次打者を投手ゴロに打ち取り、鈴木（武）から二塁手の菊池へ、さらに菊池から一塁手の西浦にボールが渡りダブルプレーと思った瞬間、西浦のファーストミットからボールが転がり一塁ランナーを生かしてしまった。その後、ヒットと四球で満塁としてからタイムリーを浴びて１点献上、リードを２点に広げられてしまった。３回も先頭打者に二塁打を打たれ、一死後にヒット＆二盗で一死二、三塁のピンチを背負った鈴木（武）だったが、後続を打ち取り追加点は許さなかった。 かなり攻められながらも得点差は僅か２点。３回のピンチをしのいだ直後、ジュピターズの反撃が始まったかに見えた。２つの四球と敵失で一死満塁のチャンスで打席には高橋、佐藤。ところが初回同様、高橋、佐藤と連続三振に倒れて３者残塁。続く４回も則の四球と菊池のヒット、さらに盗塁で一死二、三塁と得点チャンスを作るが、箕浦が三振、田辺が内野ゴロに打ち取られホームが遠かった。 打線の援護のない鈴木（武）は４回、２者連続四球から味方のエラーで１点を失い、さらに２点タイムリー二塁打を浴びてついにノックアウト。入団初先発はリーグの洗礼を浴びる厳しいマウンドになってしまった。鈴木（武）の後は昨年の10月、リーグ最終節を最後に肘痛のため登板を避けていた高橋がチームの緊急事態のためスクランブル登板。味方のエラーで１点を失うが見事に後続を退け貫録を見せつけた。さらに５回は３者凡退に打ち取り、真のエース健在ぶりを披露した。 時間的最終回となった６回の攻撃も二死から佐藤が意地でヒットを放つが結局、初回の１点のみ。僅か３安打と打線が沈黙。再三チャンスはあったが、打線につながりがなく今大会初の黒星は完敗であった。そして勝ち点では並んでいるが得失点差により首位陥落。反省点の多い試合となってしまった。だが、まだ諦めるには早すぎる。梅雨の期間中ではあるが来週、再来週とまだリーグ戦は続く。気持ちを切り替え、そして気持ちを切らさず、次の戦いに臨もうではないか。 |
| 守 備 |
名前 | 打席 | 打数 | 安打 | 打点 | 四球 | 三振 | 盗塁 | 失策 | 通算 打率 |
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 |
| 9 | 岡村 | 3 | 1 | 0 | 0 | 2 | 1 | 1 | 0 | .286 | 四球 | … | 四球 | … | … | 三振 |
| D1 | 高橋 | 3 | 3 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | .571 | 三振 | … | 三振 | … | … | 一ゴ |
| 7 | 佐藤 | 3 | 3 | 1 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | .333 | 三振 | … | 三振 | … | … | 左安 |
| 2 | 則 | 3 | 2 | 1 | 1 | 1 | 0 | 1 | 0 | .231 | 右２ | … | … | 四球 | … | 捕飛 |
| 5D | 手塚 | 2 | 2 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 1 | .357 | 遊失 | … | … | 三振 | … | … |
| 4 | 菊池 | 2 | 2 | 1 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0 | .273 | 三振 | … | … | 中安 | … | … |
| D | 箕浦 | 2 | 2 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | .400 | … | 三ゴ | … | 三振 | … | … |
| 8 | 田辺 | 2 | 1 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | .111 | … | 四球 | … | 三ゴ | … | … |
| 15 | 鈴木武 | 2 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | .222 | … | 遊ゴ | … | … | 三飛 | … |
| 3 | 西浦 | 2 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 2 | .250 | … | … | 四球 | … | 死球 | … |
| 9 | 伊藤 | 2 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | .091 | … | … | 捕失 | … | 投飛 | … |
| 後藤 | 2 | 2 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | .091 | … | … | 三振 | … | 三振 | … | |
| 合計 | 28 | 22 | 3 | 1 | 6 | 10 | 4 | 3 | .247 | 試合時間1時間45分 | ||||||
| 名前 | イニング | 打者 | 安打 | 三振 | 四死 | 自責 | 防御率 | 投球数 | |
| ● | 鈴木武 | 3 0/3 | 24 | 7 | 2 | 7 | 6 | 4.20 | 84 |
| 高橋 | 2 | 9 | 0 | 1 | 2 | 0 | 0.00 | 40 |
