約１ヶ月ぶりの試合！
梅雨の晴れ間の乱打戦！
盲腸手術明けながら岡村が奮闘！
途中まではシーソーゲーム！
仁上熱投149球も８回に力尽き大炎上！
クリーンアップで７安打ながら追いつけず！
25年ぶり！１試合最多被安打記録更新！
夏のPSG初戦敗戦で２年ぶり３連敗！
これからは暑さとの戦いが続く！
25度目の夏も熱く戦おう！

６月１日にＳリーグ第22回大会の第四節を戦ってから、梅雨入りなどで２週連続して試合を雨で流したため、Ｓリーグで用意されていた予備日を含む日程では半分の五節までを消化することができず、Ｓリーグは中途半端なまま一時休戦期間に入った。結局、後半開始の８月31日に第五節を戦うことになり、Ｓリーグ史上初めて後半に６試合を消化するという過密日程となってしまった。現在、四節まで戦い２勝２敗と早くも土俵際まで追い込まれてしまったジュピターズであるが、８月末の再開までは毎年恒例、夏のPSG（練習試合）で鍛えることになる。今季３月下旬の開幕戦の時に集まりながらも試合開始直前で雨天中止になった大宮で今年初めての試合となった。 前試合の６月１日から１ヶ月以上も間が開いてしまい、いい加減に体が鈍っている状態ながらも毎夏恒例の自虐的な９イニング制試合。ところが久しぶりの試合にもかかわらず欠場者が多く11名体制、しかも切り込み隊長の岡村が虫垂炎（盲腸）の手術明けのため守備に就けない手負いの状態で臨むことになった。投手も高橋が欠場のため仁上頼み、ここ数試合は打線の援護がなく好投する投手を見殺しにする試合が続いたので少しでも楽に投げてもらえるよう打線の奮起がカギであった。 様々なネガティブファクターを抱えたまま、2014年・夏のPSG初戦は梅雨の晴れ間ながらイヤな蒸し暑さの中でプレイボールを迎えた。初回、先頭の岡村が三振に倒れるも２番の田辺が敵失で出塁すると簡単に二盗を決め、さらに三盗時に捕手からの送球が逸れ、田辺は快足を飛ばしてホームも駆け抜けノーヒットで先取点を奪った。しかし、その裏、仁上は立ち上がりを攻められ３安打と味方のエラーで２点を献上し早くも逆転を許してしまう。だが直後の２回表、先頭の手塚がヒットで出ると、続く則が左中間を破る二塁打を放って無死二、三塁のチャンスを作る。続く西浦の内野ゴロで手塚が生還して同点に追いついた。 ２回裏の相手の攻撃を３者凡退で退けた仁上だったが、３回裏は一死から連打とホームランを浴びて３失点。蒸し暑い中、なかなか本調子を出せずに苦しんでいたが、この日の打線はすぐに援護射撃を開始してくれた。３点差で迎えた４回表、まず３番の鈴木(武)が内野安打で出塁し二盗を敢行。さらに暴投の間に三塁まで達し、佐藤の内野安打の間にホームを踏んでまず１点。さらに佐藤も暴投の間に二塁へ達し、手塚の２打席連続ヒットでホームイン。さらに則も２打席連続二塁打を放ち無死二、三塁のチャンスを演出。ここで西浦の内野ゴロが敵失となり手塚が生還して同点に追いつく。伊藤が四球で無死満塁。さらに続く菊池は押し出し四球を選んで逆転に成功。一死から後藤がセンターへ犠牲フライを打ち上げ１点追加。結局、この回は打者一巡の11人を送って４連打と押し出し四球や犠牲フライなどで一挙５点を加え、３点差を跳ね除け逆に２点のリードとした。味方打線の心強い援護で逆転してもらった仁上だったが、まだ本来の調子が出せず、４回裏に４安打で２点を献上、アッと言う間に同点に追いつかれてしまう。だが、ここからようやくエンジンがかかったのか５回から７回までの３イニングは３者凡退に抑え、本来の調子を取り戻したかに見えた。 ５回表、先頭の鈴木(武)、続く佐藤がともに２打席連続ヒットで出塁し再び逆転チャンスを迎えるも一死から則が最悪の併殺打で無得点。６回は西浦、菊池、伊藤が呆気なく倒れて３者凡退。得点は７対７のまま終盤戦に入っていった。そして７回表、二死から均衡を破ったのは盲腸手術明けの岡村だった。左中間を破る二塁打を放ち、さらに続く田辺の内野ゴロが敵失となった間にホームを踏んで８対７とルーズヴェルトゲームにすると、さらに８回には佐藤が猛打賞となる３本目のヒット、手塚の死球を挟んで西浦が鮮やかに三遊間を破る流し打ちを見せて佐藤が楽々と生還し１点を加え９対７とリードを２点に広げた。 試合中盤まではエンジンがかからず４回まで10安打７失点の仁上だったが、５回からの３イニングはヒットどころか四球やエラー含めランナーを１人も出すことなく３イニング完全を続けてきた。打線が勝ち越しに成功し、誰もがこのまま最後まで行くと思っていた矢先の８回裏、突如大きく崩れてしまう。なんと四球を挟んで５連打。さらに満塁から菊池の痛恨のエラーを挟んで２連打、さらに佐藤のエラーの後にヒット…。結局、８回だけで打者14人、８安打１四球、そして味方のエラーが３ヶで一気に大量９失点。まさかの大炎上となってしまった。この回、相手打線のヒットの打球は８本中５本がライト前に落ちる打球や一、二塁間を破る打球など右方向へ飛んでいた。仁上攻略のため完全に右狙いに徹したバッティングがバッチリと決められてしまった。本来は岡村が右翼を守る予定だったが、手術明けのため急きょ、手塚が不慣れな外野守備に就かなくてはならなくなり、そこを狙われてしまった。 長い長い８回の守りが終わり、蒸し暑さの中、誰もが精根尽き果てた状態でベンチに戻ってきた。残り１イニングの攻撃で７点差は大きかった。最終回も簡単に二死となってしまうが、この試合、自分が右翼を守っていたら…と悔しがっていた岡村が意地のヒットで出塁し、暴投の間に二塁へ達し、続く田辺が二塁打を放って生還。田辺は三盗を決めて鈴木(武)の敵失でホームイン。土壇場で２点を返すものの反撃もここまで。猛打賞を放って期待された佐藤が三振に倒れてゲームセット。途中までは取られたら取り返すのシーソーゲームだったが、終わってみれば11対16の超乱打戦の末に敗戦。やはり８回の９失点は大きかった。これで約２年ぶりに３連敗となってしまった。だが最近は湿っていた打線が今季初の二桁安打を達成。13安打中、クリーンアップトリオは３人で７安打と当たっていたが直接、打点に結び付いたのは僅か２安打のみでは寂しい限りだが。 最後まで熱投した仁上だったが18安打を浴びて16失点は仁上自身14年目にして自己最悪かもしれない。特に１試合最多被安打記録はチーム創設年の1990年の創設３試合目に村田が記録した14被安打（ロードスターズ戦）が24年間も記録として残っていたが、25年ぶり一気に記録を更新してしまった。またチームの１試合最多被安打記録も2011年の16被安打（春日部サトル戦…長谷川13本・手塚３本）だったが、それも１人で更新してしまった。しかし高橋の欠場があった中、チームのマウンドを守れるのは自分だけという意地とプライドを見事に貫き149球完投、最後まで投げ抜いた姿はまさにエースの極みであった。 今年の梅雨は長いと予想されているが夏は始まったばかり。これからしばらくは暑さとの戦いも続く。ジュピターズとして25度目の夏も今まで同様、熱く戦い抜き、来たる決戦に向け鍛えていこう。

守 備	名前	打席	打数	安打	打点	四球	三振	盗塁	失策	通算 打率	1	2	3	4	5	6	7	8	9
D	岡村	5	3	2	0	2	0	1	0	.455	三振	…	死球	死球	…	…	左２	…	中安
8	田辺	5	5	1	1	0	0	3	0	.143	一失	…	投飛	一飛	…	…	三ゴ	…	中２
5	鈴木武	5	5	2	0	0	1	1	1	.118	三振	…	…	遊安	左安	…	三ゴ	…	三失
7	佐藤	5	5	3	1	0	2	0	1	.429	三振	…	…	二安	三安	…	…	中安	三振
9	手塚	4	3	2	1	1	0	0	1	.286	…	中安	…	中安	投飛	…	…	死球	…
2	則	4	4	2	0	0	0	0	0	.417	…	中２	…	右２	三併	…	…	遊飛	…
3	西浦	4	4	1	2	0	0	1	1	.214	…	一ゴ	…	二失	…	二ゴ	…	左安	…
6	伊藤	4	3	0	0	1	1	0	0	.071	…	左飛	…	四球	…	三振	…	三ゴ	…
4	菊池	4	3	0	1	1	1	0	1	.100	…	遊ゴ	…	四球	…	三振	…	三ゴ	…
1	仁上	4	4	0	0	0	2	0	0	.182	…	…	投飛	右飛	…	…	三振	…	三振
D	後藤	4	3	1	1	0	1	0	0	.188	…	…	投ゴ	中犠	…	…	三安	…	三ゴ
	合計	48	42	14	7	5	8	6	5	.213	試合時間2時間20分