| ゴールデンウィークを挟み約１ヶ月ぶりとなったＳリーグ第23回大会1st Stage。今大会から12年ぶりに年間２大会制が復活したため、早くも1st
Stageの折り返しでもある第３節。天候は曇りから午後には雨が降ると予報されていたが、試合開始前から青空が広がり、絶好の野球日和に恵まれた。Ｓリーグの前節に敗戦、さらにゴールデンウィーク明けの練習試合でも大敗を喫し、決してチーム状態は良くなかったが今大会は短期決戦のため試合をしながら調子を上げなくてはならない。すでに今季は練習試合を含め５試合目だが特別に調子の良い選手が見当たらないため、試合ごとにクリーンアップトリオが変わる猫の目打線と化していた。1st
Stageの第３節はＳリーグ設立前から多くの対戦をしてきた伝統の一戦でもある強敵ゼファーズ戦。ここで負けるようなことがあれば1st Stage優勝の可能性が途絶えてしまう。大事な一戦は緊張感あふれる試合となった。 巡りあわせから練習試合を含め５試合目にして今季初めて先攻となったジュピターズは初回、先頭の岡村が四球を選んで出塁すると二盗を決めて先制のチャンスを演出。しかし後続が呆気なく倒れて最初のチャンスをモノにすることができなかった。その裏、先発の仁上は先頭打者に四球を与えるものの後続をきっちり打ち取り先制点を与えることはなかった。両チームとも同じような初回の攻防だったが２回表、先頭の三輪が敵失で出塁すると、一死から佐藤がヒットで続く。さらに鈴木(武)がライトへタイムリー二塁打を放って先制。菊池が倒れた後、西浦の打球が敵失を誘って追加点。結局、この回２点を挙げた。 ２点のリードを貰った仁上だったが、直後の２回裏に連続四死球の後、タイムリーを浴びて１点を献上してしまい１点差となるも４回表に先頭の伊藤がヒットで出ると、続く則が左中間を真っ二つに破る二塁打で無死二、三塁のチャンスを迎える。続く三輪が倒れた後に手塚のタイムリーが出て伊藤が生還。さらに相手の守備の乱れを付いて則も生還して再び２点を奪った。ところが５回裏、仁上は先頭打者に四球を与えてしまい二盗も許すが、続く打者をセカンドフライに打ち取り、さらに次打者にはライト前に運ばれるが、右翼手の岡村が捕球後すかさず一塁手の三輪にストライク送球。見事にライトゴロアウトを成立させ二死三塁となる。だが次打者の打球はセンター田辺の頭上を超える大飛球。田辺が追いついたが中継がもたついた間に三塁ランナーはもちろん、打者までもがダイヤモンドを一周。痛恨のツーランホームランを打たれて再び１点差に詰め寄られてしまった。さらに６回裏、100球を超えた頃から球威が落ち、二死二塁のピンチにタイムリーツーベースを浴びて同点。最終回の攻防を残し、ついに試合は振り出しに戻されてしまった。 ジュピターズ最後の攻撃は打順良く３番の伊藤から。しかし伊藤は内野ゴロに打ち取られ一死となるが４番の則、５番の三輪が連続ヒットで一死一、二塁とする。この試合は普段ならクリーンアップを打っている長打力のある手塚、佐藤、鈴木(武)の３人全員をあえてクリーンアップから外し、６番〜８番に据え２段クリーンアップの構えで臨んだ。すでに実績充分、名前だけで勝負できる手塚や佐藤がクリーンアップの後ろに控えているのは相手にとって脅威であると考えての打順だったが、それが見事に的中。手塚は敵失で出塁し一死満塁で佐藤を打席に送り出すことができた。一発長打のある佐藤に対し警戒したのか、佐藤は勝ち越しとなる値千金の押し出し四球を選んで最終回に貴重な１点をもぎ取った。 虎の子の１点を守るため最後の守備に就いたが、ここまで守備陣はノーエラー。難しい当たりもあったが無難に捌いてマウンドの仁上を盛り立てた。それに呼応するかのように仁上は最後の力を振り絞り、この試合初めて相手打線を３者凡退に打ち取りゲームセット。２点を先制し、１点差に追いつかれるが再び２点を奪って突き放すも終盤に同点に追いつかれ最後の攻撃で１点を勝ち越し。その１点を守り抜いて見事に緊張感あふれる伝統の一戦に勝利を挙げた。苦しい試合だったが、最後まで集中し、１度もリードを許さなかったことが勝利に直結したと言ってもいいだろう。1st Stageは残り２戦。悲願の優勝のため負けられない試合が続くが、残り２試合も集中力と緊張感を持って戦おう。 |
| 守 備 |
名前 | 打席 | 打数 | 安打 | 打点 | 四球 | 三振 | 盗塁 | 失策 | 通算 打率 |
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 |
| 9 | 岡村 | 3 | 1 | 0 | 0 | 2 | 0 | 2 | 0 | .125 | 四球 | … | 遊ゴ | … | … | 四球 | … |
| 8 | 田辺 | 3 | 3 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | .231 | 三振 | … | 二飛 | … | … | 右飛 | … |
| 6 | 伊藤 | 3 | 3 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | .333 | 投飛 | … | … | 中安 | … | … | 遊ゴ |
| 2 | 則 | 3 | 3 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | .375 | 投ゴ | … | … | 中２ | … | … | 遊安 |
| 3 | 三輪 | 3 | 3 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | .333 | … | 一失 | … | 三ゴ | … | … | 遊安 |
| D | 手塚 | 3 | 3 | 1 | 1 | 0 | 1 | 0 | 0 | .231 | … | 三振 | … | 中安 | … | … | 三失 |
| 7 | 佐藤 | 3 | 2 | 1 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | .111 | … | 左安 | … | 三飛 | … | … | 四球 |
| 5 | 鈴木武 | 3 | 3 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | .167 | … | 右２ | … | 右飛 | … | … | 捕飛 |
| 4 | 菊池 | 3 | 3 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | .250 | … | 三ゴ | … | … | 三ゴ | … | 三振 |
| D | 西浦 | 2 | 2 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0 | .000 | … | 遊失 | … | … | 三振 | … | … |
| D | 箕浦 | 2 | 2 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | .000 | … | 遊飛 | … | … | 三振 | … | … |
| 1 | 仁上 | 2 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | .000 | … | … | 投ゴ | … | … | 遊ゴ | … |
| D | 後藤 | 2 | 2 | 1 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | .200 | … | … | 三安 | … | … | 三振 | … |
| 合計 | 35 | 32 | 8 | 3 | 3 | 6 | 3 | 0 | .186 | 試合時間1時間55分 | |||||||
| 名前 | イニング | 打者 | 安打 | 三振 | 四死 | 自責 | 防御率 | 投球数 | |
| ○ | 仁 上 | 7 | 31 | 5 | 1 | 5 | 4 | 3.89 | 121 |
