| 前週、1st Stageを２年連続準優勝で終えたばかりであるが、早くも2nd Stageが開幕。しかもいきなり1st Stage優勝チームとの大一番。1st
Stageはお互い４勝１敗で勝ち点は同じながら失点率わずか0.164の差で悔しい準優勝となったが2nd Stageは昨年に続いて連覇を目指すStageでもあり、1st
Stageと2nd Stageの合計10試合の成績が年間総合につながる。ここでライバルに勝利すれば2nd Stageだけでなく年間総合に関しても大きなアドバンテージを取ることができる大事な一戦である。時折、晴れ間も見え、梅雨特有の蒸し暑さの中、運命の2nd
Stage第一節、いきなりの頂上決戦はプレイボールとなった。 1st Stageでも開幕戦でぶつかり無念の１安打完封負けを喫し、それが最後まで響いて悔しい準優勝に終わったことは忘れていない。早くもリベンジの機会がやってきた。マウンドには、ここまで今季７試合すべて先発を任されているエースナンバー18番の仁上が当然のように登る。1st Stageの対戦では相手打線を１安打に抑えながらも味方も１安打と援護に恵まれず、それどころか守備に足を引っ張られて敗戦しただけに誰よりもリベンジに燃えていた。ところが初回、先頭打者をいきなり四球で歩かせると、一塁守備に就いている手塚が牽制球を後逸してしまい難なく二塁へ進ませてしまい、さらに三盗も決められ無死三塁とピンチを背負う。続く打者を浅いレフトフライ、次打者はセカンドベース後方へフラフラ上がったイヤな打球を中堅手の田辺が猛ダッシュで前進して見事にキャッチし二死とするが、そこから仁上は２者連続四球を与え満塁としてしまう。続く打者をショートゴロに打ち取り何とか失点せずに済んだが、やはり７試合連続先発の疲労が蓄積しているのか不安定な立ち上がりだった。 1st Stageでの対戦では好投する仁上を援護できなかった打線であったが、ようやくここ数試合で好調さを見せてきた。なんとしても先制し、楽な状態で仁上に投げさせてあげたいと先頭の岡村、２番の田辺が連続四球で出塁し、ダブルスチールを敢行。一死後に仁上同様、７試合連続で先発マスクを被っている則が鮮やかに弾き返し岡村、田辺ともホームを駆け抜け、絶対に欲しかった先制点を挙げると、則は果敢に二盗、三盗を決める。佐藤も四球を選び二盗で一死二、三塁から伊藤がタイムリーを放って結局、初回は２安打で３点を奪った。 さらに３回は後藤が四球、一死から岡村が死球、田辺も四球で歩いて一死満塁とし、続く鈴木(武)はサードゴロで三塁ランナーの後藤がホームフォースアウトとなるが、捕手が離塁の大きな田辺に気付き送球したのを見逃さず岡村は三塁を蹴ってホームへ向かう。田辺も三塁へ向かい、結果的に打った鈴木(武)が一、二塁間に挟まれる形となるが、その間に岡村、田辺とも生還し貴重な中押しとなる２点を挙げた。しかし、挟まれた鈴木(武)は手を伸ばして一塁ベースに戻ろうとする際に指を負傷。つき指かと思われたが翌日の診断により軽度の骨折が判明。昨年、伊藤のマレットフィンガーの悪夢がよぎったが、全治２〜３週間なので８月末から再開される2nd Stageには間に合う見込みなので安堵した。 ５点のリードを貰った仁上だったが４回、先頭打者に二塁打を打たれ、続く打者にもヒットを浴び、無死一、三塁のピンチ。さらに守備の乱れで１点献上。一死を取った次打者の打球はサードゴロ。鈴木(武)は飛び出したランナーを見逃さず三、本間で挟んでアウトにした後、ボールは二塁手の菊池に渡り二、三塁間でも挟んで見事にダブルプレーで最少失点で切り抜けることができた。５回は先頭打者の鋭いヒット性の当たりを左翼手の佐藤が地面スレスレでキャッチするファインプレーもあり、この試合はバックが奮闘する仁上を助けた。しかし６回、鈴木(武)に代わって三塁守備に就いた手塚と、外野で見事なスーパーキャッチを披露した後に一塁守備に就いた佐藤のエラーで１点を献上したが、その裏に後藤、仲里が連続四球で歩いてワイルドピッチの間に後藤は三塁へ。続く岡村の当たりはショートゴロ。二塁で仲里がフォースアウトになったが後藤がホームインし１点追加。さらに田辺の打球もショートゴロながら二塁手の足が離れてオールセーフ。岡村と田辺は初回同様にダブルスチールでチャンスを広げ、鈴木(武)の内野ゴロの間に岡村が生還して２点目を挙げた。この試合、ヒットこそ初回の２本のタイムリー以来、出ていなかったが、毎回四死球を選び積極的に盗塁を仕掛け、今季最多の12盗塁でチャンスを演出し、タイムリーヒットがなくても内野ゴロの間に生還することが多く、効率的に得点することができた。 最終回、疲れの見えてきた仁上は２本のヒットで１点を許したが、最後の打者を内野フライに打ち取り、苦しみながらも完投で今季早くも６勝目、Ｓリーグでは昨年の最多勝に並ぶ５勝目を挙げた。 前週に1st Stageを制したチームに対し、僅か２安打ながらも機動力を見せつけて先制、中押し、ダメ押しと効率的に加点し、守備でも再三、好プレーで苦しんでいた仁上を助け見事に幸先良く2nd Stage開幕に勝利。この勝利により年間成績で見ると５勝１敗で単独首位に立った。2nd Stageの連覇、２年連続年間総合優勝に向けて大きな大きな１勝である。ちなみに1st Stage第２節からチームは５連勝。練習試合を含めず純粋にＳリーグ公式戦のみの５連勝は2012年（第一節〜第五節）以来である。 Ｓリーグ2nd Stageは例年のように夏の間は休戦期間に入り、８月末に再開される。それまではプレ･シーズンゲーム（練習試合）で調整することになるが、気分良く夏のプレ･シーズンゲームに臨んでほしい。そして、ここまでチームの中心選手として大活躍している鈴木武志選手の早期回復と早期復帰を心より願います。 |
| 守 備 |
名前 | 打席 | 打数 | 安打 | 打点 | 四球 | 三振 | 盗塁 | 失策 | 通算 打率 |
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 |
| 97 | 岡村 | 3 | 1 | 0 | 1 | 2 | 0 | 2 | 0 | .308 | 四球 | … | 死球 | … | … | 遊ゴ |
| 8 | 田辺 | 3 | 1 | 0 | 0 | 2 | 0 | 2 | 0 | .167 | 四球 | … | 四球 | … | … | 遊ゴ |
| 5D | 鈴木武 | 3 | 3 | 0 | 3 | 0 | 0 | 1 | 0 | .308 | 遊飛 | … | 三ゴ | … | … | 三ゴ |
| 2 | 則 | 3 | 3 | 1 | 2 | 0 | 0 | 2 | 0 | .263 | 右安 | … | … | 捕飛 | … | 中飛 |
| 73 | 佐藤 | 2 | 1 | 0 | 0 | 1 | 1 | 1 | 1 | .333 | 四球 | … | … | 三振 | … | … |
| 6 | 伊藤 | 2 | 1 | 1 | 1 | 1 | 0 | 3 | 0 | .400 | 右安 | … | … | 死球 | … | … |
| 35 | 手塚 | 2 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | .222 | 二飛 | … | … | 右飛 | … | … |
| 4 | 菊池 | 2 | 1 | 0 | 0 | 1 | 0 | 1 | 1 | .176 | 一ゴ | … | … | … | 四球 | … |
| D | 西浦 | 2 | 1 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0 | 0 | .182 | … | 四球 | … | … | 三振 | … |
| D | 箕浦 | 2 | 2 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | .067 | … | 三振 | … | … | 三振 | … |
| 1 | 仁上 | 2 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | .118 | … | 遊併 | … | … | 投ゴ | … |
| D | 後藤 | 2 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | .250 | … | … | 四球 | … | … | 四球 |
| D9 | 仲里 | 2 | 1 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0 | 0 | .286 | … | … | 三振 | … | … | 四球 |
| 合計 | 30 | 19 | 2 | 7 | 11 | 5 | 12 | 4 | .241 | 試合時間1時間30分 | ||||||
| 名前 | イニング | 打者 | 安打 | 三振 | 四死 | 自責 | 防御率 | 投球数 | |
| ○ | 仁 上 | 7 | 32 | 5 | 4 | 4 | 1 | 1.58 | 108 |
