トリプル台風の狭間に９イニング制練習試合！
先発の岡村が粘り強いピッチング！
５ヶ月ぶりマウンド 中継ぎの高橋は冷や冷や！
抑えの仁上も不安定で課題多し！
打っては７安打ながら効率的に点を重ねる！
今季最多の19盗塁が生きる！
箕浦が４打席目に祝・バースデーヒット！
とどめは佐藤の特大ホームラン！
夏の練習試合３連勝でいよいよ2nd Stageに臨む！

10年ぶりの光が丘で降雨コールド勝利から３週間。ジュピターズナインは今季開幕戦以来の大宮に集結。前日は日本列島周辺にトリプル台風が襲来している影響で大気が不安定となり各所でゲリラ豪雨の被害が起きたが、この日はトリプル台風の狭間となり天候には恵まれた。しかし８月猛暑、炎天下で開幕戦以来となる自虐的な９イニング制練習試合、チーム創設27年目で平均年齢の上がったメンバー達にはつらい消耗戦となる覚悟で臨んだ。幸い、この日は投手陣３名を含む13選手が積極的に参加し、またレジェンドメンバーの１人でもある箕浦の誕生日ということも重なり開始前から悲壮感はなく今夏最後の練習試合を楽しむ雰囲気に溢れていた。 初回、両チームともランナーを出すが無得点。しかし２回、先頭の則がヒットで出塁すると二盗に成功。続く佐藤が一塁手強襲のヒットで二塁ランナーの則が三塁も蹴ってホームを駆け抜ける好走で先取点を奪うと佐藤が二盗、手塚が四球を選んで一死から鈴木(武)が体勢を崩されながらもセンターへ弾き返し佐藤をホームに還して２点目を奪った。さらに３回には先頭の仲里が四球を選び二盗。続く高橋がセンターオーバーの二塁打で仲里が一気にホームに生還。さらに仁上が四球、菊池の野選で高橋がホームイン。後藤の内野ゴロの間にも１点追加でこの回３点を加えた。続く４回には代わった相手投手の制球が定まらず４四球を選んで押し出しで１点追加。５回にも高橋、仁上の連続四球からダブルスチールを敢行し菊池の内野ゴロの間に１点追加で効率的に点を重ねていった。 ジュピターズ今季10試合目の先発マウンドを任されたのは仁上ではなく岡村だった。翌週からＳリーグ2nd Stageが再開し、この日の試合を含め４週連戦のハード日程となっているため翌週先発予定の仁上は最初からラスト２イニングのみの調整登板と決めていた。岡村もＳリーグ公式戦では実績のある戦力投手のため勝利投手の権利のある５回までの調整登板となったが味方にリードしてもらった時の岡村のピッチングは冴えていた。３回まで許したランナーは初回の先頭打者を味方のエラーで出塁させただけで、その後は無安打無四球ピッチング。しかし打者一巡した４回、一死から初ヒットを浴び二死から連打で１点を献上。５回にも連打を含む３安打で１点を奪われたが粘り強いピッチングで傷口を広げることなく予定の５イニングを投げ切った。 ６回からマウンドに登ったのは３月末の開幕戦以来のピッチングとなった高橋。６回は３者に四球を与え満塁のピンチを招くものの２者から三振を奪い無失点に抑えるものの７回には一死から左中間を深々と破られる三塁打を浴びると２ヶの死球や味方の野選も重なり２点を与えてしまう最後まで冷や冷やドキドキの内容だった。 岡村、高橋の失点により点差が３点に縮まり終盤戦に突入した８回、先頭の仲里が四球で歩くと積極果敢に二盗に成功。ここで打席の高橋は１点を奪うチームプレーに徹して送りバントを敢行。これが見事に決まって仲里は三塁に進塁。続く仁上がライト前に弾き返して楽々と仲里が生還し１点を奪った。この後も岡村の内野ゴロの間に１点を加え結局、この回は１安打ながら２点を追加し点差を５点に広げてエース仁上にバトンをつないだ。 ８回から満を持してマウンドに登った仁上だったが、本調子には程遠かった。いきなり先頭打者にヒット、一死から四球を与えるなど不安定なピッチングだったが、さすがはエースの貫録からか追加点は許さなかった。 ジュピターズ最終回の攻撃はこの日に誕生日を迎えた箕浦からの打順。夏の練習試合最終戦の打順は久しぶりの出欠登録順。偶然にも箕浦は出欠登録４番目だったが３番目だった西浦が急遽、欠場になってしまったが誕生日なので４番打者として採用。しかし、過去３打席はいずれも塁上にランナーを置いたチャンスの場面に打席が周りながらも残塁させてしまうスリーアウト目の打者になっていて良い所なしだったが先頭打者として迎えた４打席目の打球は投手前で大きくバウンドし投手の頭上に掲げたグラブの上を打球は通過、カバーに入った二塁手、遊撃手ともグラブを伸ばすが僅かに届かずそのままセンターに転がる見事なバースデーヒットとなった。続く則の内野ゴロで箕浦は二塁に進み打席には佐藤が入る。そして佐藤のバットに弾かれた白球は低い弾道でアッと言う間に左翼手の頭上を超え隣のグランドまで転々。箕浦が二塁からホームを駆け抜け、打った佐藤も一気にダイヤモンドを一周。まるで箕浦の誕生日を祝う佐藤らしいホームランが最終回に炸裂した。 佐藤のホームランにより２点を加え、これで岡村と高橋が奪われた４点は８回、９回の終盤２イニングで取り返した。あとは仁上が最後のイニングをピシャリと締めて終われば文句なしだった。ところがいきなり２者連続四球に盗塁や味方のエラーもありピンチを迎えるが三本間での挟殺プレーの成功もあり、不安定ながらもエースの意地で決して得点を許さなかったのはさすがと言える。 結局、開幕戦以来となった９イニング制練習試合は終わってみれば11対４で大勝。ヒット数は相手チームより少ない７本ながら炎天下にもかかわらず走りに走って今季最多の19盗塁でチャンスを演出し、効率的に得点できた。投手陣３人も課題はあるが規定のイニングを投げ切れたことは意義がある。今年は３年ぶりの夢の島、10年ぶりの光が丘、そして開幕戦以来の大宮と夏の練習試合は３試合を消化したが、夢の島では16安打の乱れ打ち、光が丘では降雨コールドながら１対０の名勝負、そして大宮では爆走19盗塁と３試合とも良いゲームだった。夏の練習試合３連勝、そして４月10日の第３戦から数えて怒涛の８連勝、さらにセカンダリィユニフォームいまだ無敗のまま、いよいよ翌週からＳリーグ2nd Stageに臨むことになる。練習試合では味わうことのできない緊張感の中での試合が続くが、気負うことなく驕ることなく、あくまでも楽しみながら自分のプレーを見せてもらいたい。それができれば結果は必ず付いてくるはずである。今年の夏も暑かった。残暑はまだまだ厳しいが、暑さよりも熱いプレーで楽しみながら勝ち続けていこう。

守 備	名前	打席	打数	安打	打点	四球	三振	盗塁	失策	通算 打率	1	2	3	4	5	6	7	8	9
4	菊池	4	4	0	1	0	1	1	0	.115	三振	…	野選	…	投ゴ	…	…	一飛	…
D	後藤	4	3	0	1	1	2	1	0	.176	三振	…	遊ゴ	…	三振	…	…	四球	…
17	岡村	4	2	0	0	2	0	2	1	.421	死球	…	投ゴ	…	四球	…	…	一失	…
D	箕浦	4	4	1	0	0	0	0	0	.125	遊直	…	遊飛	…	左飛	…	…	…	中安
2D	則	4	3	1	0	1	0	3	0	.333	…	右安	…	四球	…	左飛	…	…	投ゴ
37D2	佐藤	4	3	2	3	1	0	2	0	.348	…	一安	…	四球	…	一ゴ	…	…	左本
D3	手塚	4	3	0	0	1	1	1	0	.125	…	四球	…	三振	…	三ゴ	…	…	二飛
6	伊藤	4	3	0	0	1	0	0	0	.346	…	捕飛	…	四球	…	…	三ゴ	…	投ゴ
5	鈴木武	3	3	1	1	0	1	1	2	.333	…	中２	…	三振	…	…	三失	…	…
8	田辺	3	2	0	1	1	0	0	0	.160	…	三ゴ	…	四球	…	…	中飛	…	…
9	仲里	3	1	0	0	2	0	2	0	.308	…	…	四球	三ゴ	…	…	…	四球	…
7D1	高橋	3	1	1	1	1	0	3	0	.500	…	…	中２	…	四球	…	…	捕犠	…
D1	仁上	3	1	1	1	2	0	3	0	.200	…	…	四球	…	四球	…	…	右安	…
	合計	47	33	7	9	13	5	19	3	.259	試合時間2時間40分