| 気象庁が発表した関東地方の梅雨明けは７月19日。しかし７月５日から最高気温30度以上の真夏日が続き、空梅雨と言ってもいいほど降雨量は少なかった。結局、真夏日は試合前日の22日まで18日連続となった。幸いにも試合日である23日は朝から曇り空。18日間、厳しい日差しが照り付けていたが太陽は雲に覆われ、猛暑の中休みのような天候での試合となった。潮見という場所柄、海からの風が時折グランドに吹くため梅雨明け後の真夏の厳しい条件下での試合とは思えないほどだった。 ３週間前、まだ梅雨明け前ながら灼熱猛暑の大宮９イニング試合で大敗を喫したジュピターズ。この日は間際まで参加人数に不安があったため助っ人をインターネット募集し２名が参戦。結局、助っ人含め12名で夏のPSG２戦目、今季第８戦に臨んだ。 先攻のジュピターズは一死から助っ人の高山選手が四球を選んで出塁すると、すかさず二盗。二死から４番の佐藤がレフトオーバーのタイムリーツーベースを放って先制に成功。さらに２回には四球の田辺が二盗、三盗さらにはワイルドピッチの間にホームを駆け抜け、田辺自慢の足で１点をもぎ取った。その後、３回には助っ人の山本選手が四球からの二盗でチャンスを演出するも後続倒れて無得点。４回は四球や敵失など相手から満塁のチャンスをもらうが得点には結びつかず嫌な雰囲気が漂い始めた。その嫌な雰囲気を一振りで吹き飛ばしたのは５回二死一塁の場面で助っ人の山本選手がフルスイングしたバットに弾かれた鋭い打球だった。打球はアッという間にライト後方にある隣のグランドの一番奥まで転がった。四球で一塁に出た後藤が長駆ホームイン。さらに打った山本選手も23歳という若さ、俊足を飛ばして楽々とダイヤモンドを一周。追加点の欲しい場面で飛び出たツーランホームラン。まさしく助っ人の名に相応しい活躍だった。ちなみに助っ人のホームランは2011年11月、体験参加して翌2012年よりチームに入団する予定だった須山選手以来２人目であり、奇しくも同じ潮見でのホームランとなった。（須山選手は入団直前に地方へ転勤が決まったため入団を回避） ジュピターズの先発マウンドには今季まだ１勝（３敗）と不調の仁上が登る。３週間前の大宮では２回８失点でKOされたが、この日は初回から快調に相手打線を封じ込め４回まで無四球、散発２安打と３週間前とは見違えるようなピッチングを披露した。しかし５回、一死から二塁打を打たれた後にワイルドピッチでランナーを進めてしまう。さらに次打者の内野ゴロの間に生還を許して１点を失ってしまう。 だが６回、一死からこの試合クリーンアップトリオの一角５番に据えた箕浦が期待に応えレフトオーバーの三塁打を放ってチャンスを作ると、二死から手塚が四球で歩いて二盗し二死二、三塁。続く田辺の放ったライナー打球はレフト線ギリギリに入り隣のグランドまで勢いよく転がっていく。箕浦、手塚とも楽々とホームイン。打った田辺も二塁を蹴り、迷いなく三塁も蹴った。中継を介してボールがホームに戻ってきたが田辺の足がホームベースを駆け抜ける方が早かった。値千金、田辺のスリーランホームランが飛び出して点差をさらに広げることに成功した。田辺のホームランは、それまで2016年７月に箕浦が記録した50歳11ヶ月を大きく超える52歳８ヶ月でチーム最年長ホームラン記録の更新となった。 マウンドの仁上は岡村や高橋が欠場のため１人で最後まで投げ切らなければならないというプレッシャーを感じさせない投球だった。また、バックも仁上を助けた。６回一死二、三塁のピンチで次打者をピッチャーゴロに打ち取り、仁上は一塁手の手塚へ送球。それを見た三塁ランナーがホームに突っ込むが、手塚から則へボールが渡り、見事にタッチアウトでダブルプレー完成。また最終回も一死一塁の場面で次打者の打球はショートゴロ。伊藤から菊池、そして手塚へボールが送られ6-4-3のキレイなダブルプレーで試合終了となった。仁上は４安打１失点で完投勝利。今季２勝目を挙げた。またチームの対戦成績も４勝４敗のタイに戻すことができた。 この試合、ジュピターズも僅か４安打ながらすべてが長打であり、すべてが得点に結びついていた。この日は試合終盤に小雨すら降ってくる不安定な天候だったが、真夏ながら気温、湿度ともに恵まれていたためナインの動きは軽やかで集中力も最後まで持続していた。しかし翌週には再び地獄の大宮９イニング試合が控えている。このままチーム28度目の夏を乗り切ってもらいたい。 |
| 守 備 |
名前 | 打席 | 打数 | 安打 | 打点 | 四球 | 三振 | 盗塁 | 失策 | 通算 打率 |
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 |
| 5 | 山本(助) | 3 | 2 | 1 | 2 | 1 | 0 | 1 | 1 | --- | 三ゴ | … | 四球 | … | 右本 | … | … |
| 9 | 高山(助) | 3 | 1 | 0 | 0 | 2 | 0 | 2 | 0 | --- | 四球 | … | 左飛 | … | 四球 | … | … |
| 2 | 則 | 3 | 3 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | .188 | 中飛 | … | 三ゴ | … | 投飛 | … | … |
| 7 | 佐藤 | 3 | 2 | 1 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | .350 | 左２ | … | … | 四球 | … | 三ゴ | … |
| D | 箕浦 | 3 | 3 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | .300 | 一失 | … | … | 遊ゴ | … | 左３ | … |
| 4 | 菊池 | 3 | 3 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0 | .200 | 三振 | … | … | 二失 | … | 捕飛 | … |
| 3 | 手塚 | 3 | 1 | 0 | 0 | 2 | 0 | 2 | 0 | .154 | … | 捕ゴ | … | 四球 | … | 四球 | … |
| 8 | 田辺 | 3 | 1 | 1 | 3 | 2 | 0 | 2 | 0 | .267 | … | 四球 | … | 四球 | … | 左本 | … |
| D | 西浦 | 3 | 3 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | .200 | … | 三振 | … | 二ゴ | … | 投ゴ | … |
| 6 | 伊藤 | 3 | 2 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 1 | .118 | … | 四球 | … | … | 投飛 | … | 投飛 |
| 1 | 仁上 | 3 | 3 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | .263 | … | 三ゴ | … | … | 左飛 | … | 投ゴ |
| D | 後藤 | 3 | 2 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0 | 0 | .214 | … | … | 投直 | … | 四球 | … | 三振 |
| 合計 | 36 | 26 | 4 | 6 | 10 | 3 | 8 | 2 | .231 | 試合時間1時間40分 | |||||||
| 名前 | イニング | 打者 | 安打 | 三振 | 四死 | 自責 | 防御率 | 投球数 | |
| ○ | 仁 上 | 7 | 26 | 4 | 1 | 1 | 1 | 4.20 | 83 |
