| 今年の桜の開花は例年より早く、３月24日には東京で満開宣言が出された。それから約１週間が経ち、すでに散り始めているものの、三郷の桜はまだ多くの花を咲かせていた。今年も例年と変わらず菜の花と桜に迎えられてＳリーグ第26回大会が開幕した。1993年の設立から数えて今年で25周年記念を迎えるＳリーグ。我がジュピターズは設立時より参加し、現在まで12度の優勝回数を誇っている。しかし前年の第25回大会は1st
Stageに於いて15年ぶりのBクラス落ち。2nd Stageこそ準優勝したものの優勝争いには絡めず、年間総合成績も３位に終わった。捲土重来を胸に臨んだ今大会の初戦であったが、思わぬ乱戦泥試合となってしまった。 初回、先発の岡村の不安定な立ち上がりを攻められ３点を失い、いきなり苦境に立たされたが、その裏、相手の先発投手も岡村以上に不安定。先頭の田辺から４者連続四球で押し出しで１点を返し、結局ワンアウトも取れずに降板してしまった。代わった二番手投手も押し出し四球で２点目。さらにギリギリまで出欠の分からなかったメンバーが数名いたため、最悪の事態を想定して頼んでおいた助っ人の根本選手が中堅手の遥か頭上を越えるセンターオーバーの大飛球。塁上にいた３人のランナーが相次いでホームを駆け抜け、打った根本選手も楽々とダイヤモンドを一周。助っ人・根本選手の満塁ホームランが飛び出し、この回一挙６点を挙げて逆転に成功した。しかし歓喜もつかの間、続く２回、岡村はホームランや３本の長短打を浴びて４失点で逆転を許してしまうと、さらに３回にも３連打の後に失策も重なり再び４失点。11対６と５点差をつけられてしまった。 ５点差を追いかけるジュピターズは３回裏、一死から助っ人の根本選手が放った打球は、グランドにいる誰もが打った瞬間にホームランと分かる打球だった。あっという間にレフト後方の土手に突き刺さる２打席連続ホームランが飛び出した。ジュピターズの２打席連続ホームランは過去４人の選手（則、手塚、田辺、三輪）が計６度経験している。最近では2009年のクールナイツ戦で三輪が２打席連続アーチを放っているが、それ以来の連続打席弾となった。 ４回から高橋をマウンドに送り反撃体制を整えるつもりだったが高橋は簡単に二死を取った後、死球を与えるとそこから崩れ、連打や押し出し四球もあり３点を奪われてしまう。その裏、二死から仁上、後藤の連打の後に田辺のタイムリーツーベースや高橋の２点タイムリーと４連打で３点を返すものの時間的最終回となった５回にも高橋は４本の長短打を浴びて２点献上。結局、岡村と高橋は本来の力を発揮できずに毎回得点を許してしまいジュピターズとしてＳリーグ公式戦ワースト２位タイとなる16失点となってしまった。ちなみにワースト１位はＳリーグが設立した1993年の第１回紅葉杯の最終節、フラワーズに19対３で敗戦。さらに２位タイ記録は2004年の第12回大会の第七節ゼファーズ戦に16対２で敗れて以来となる16失点である。 ６点を追いかける最終回、一死から再び助っ人の根本選手に打順が周ってきた。こうなったら３打席連発を期待してしまう。期待に応え根本選手のバットに弾かれた打球は右中間を真っ二つ。そのまま後方まで勢いよく転がっていく｡その間にこの試合３度目のダイヤモンド一周。なんとなんと驚愕の３打席連続ホームランを放ち、まさしく助っ人の名に相応しい大活躍を見せた。草野球サイトのネット掲示板に掲載した助っ人募集に応募してきた根本選手は現在、文京区のリーグで活躍中の34歳。自身でも初という３打席連続ホームランだった。もちろんジュピターズとしても足掛け29年、500試合以上を戦ってきたが、敵味方含めて３打席連続ホームランは初体験｡本当に良いものを見せてもらったと感謝したい。 根本選手の３発目が飛び出したが、結局16対11で黒星スタートとなってしまったＳリーグ第26回大会。これでチームは前週の大宮での開幕戦から連敗となり、２年連続開幕２連敗という創設初の屈辱である。失点率が重視されるリーグ戦で考えると重すぎる16失点であるが、まだ始まったばかり。これからまだまだ戦いは続く。決して下を向くことなく気持ちを切り替えて次の戦いに臨もう。 |
| 守 備 |
名前 | 打席 | 打数 | 安打 | 打点 | 四球 | 三振 | 盗塁 | 失策 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 |
| 8 | 田辺 | 3 | 2 | 1 | 1 | 1 | 0 | 4 | 0 | 四球 | 野選 | … | 中２ | … |
| 51 | 高橋 | 3 | 2 | 1 | 2 | 1 | 0 | 1 | 2 | 四球 | 投飛 | … | 右安 | … |
| 17 | 岡村 | 3 | 0 | 0 | 0 | 3 | 0 | 1 | 0 | 四球 | 死球 | … | 四球 | … |
| 2 | 則 | 3 | 1 | 0 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | 四球 | 遊ゴ | … | 三ゴ | … |
| 73 | 佐藤 | 3 | 2 | 0 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | 四球 | … | 三ゴ | … | 左飛 |
| 9 | 根本(助) | 3 | 2 | 3 | 6 | 0 | 0 | 0 | 0 | 中本 | … | 左本 | … | 右本 |
| 35 | 手塚 | 3 | 2 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 左安 | … | 三ゴ | … | 三ゴ |
| 6 | 伊藤 | 3 | 2 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 三ゴ | … | 三振 | … | 三ゴ |
| 4 | 菊池 | 2 | 1 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 四球 | … | … | 中飛 | … |
| D | 箕浦 | 2 | 2 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0 | 中失 | … | … | 三振 | … |
| D | 仁上 | 2 | 2 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 二ゴ | … | … | 中安 | … |
| D | 後藤 | 2 | 1 | 1 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | … | 死球 | … | 左安 | … |
| 合計 | 32 | 19 | 8 | 11 | 9 | 2 | 7 | 3 | 試合時間1時間50分 | |||||
| 名前 | イニング | 打者 | 安打 | 三振 | 四死 | 自責 | 防御率 | 投球数 | |
| ● | 岡 村 | 3 | 26 | 8 | 3 | 4 | 7 | 10.50 | 85 |
| 高 橋 | 2 | 16 | 6 | 1 | 4 | 5 | 11.67 | 65 |
