| ４月15日に予定されていた前試合が雨天中止になったため、ゴールデンウィークを挟んで実に６週間ぶりの試合である。この日はグランドの都合でいつもの時間より２時間遅い午後12時よりプレイボール。しかし天気予報では午後から雨。グランドはいつ雨が落ちてきてもおかしくないような厚い雲に覆われていた。さらに左翼から本塁に向かって強い風も吹く中でＳリーグ第26回大会の1st
Stage第２節が始まった。 創設29年目のシーズンを迎えたジュピターズは今季これまで開幕２連敗中。昨シーズンも開幕２連敗スタートだったため、２年連続しての屈辱である。昨年も同時期に３試合目を戦って勝利し、チーム史上初の開幕３連敗は免れた。今年も開幕３連敗という屈辱の記録を残さないというプレッシャーを背負いながらの戦いとなった。そんなプレッシャーを和ませてくれる心強い仲間がベンチに帰ってきた。チームのムードメーカー的存在でもある北島が2013年７月28日より実に約５年ぶりに復帰しベンチを明るくさせてくれた。 試合は初回、先頭の岡村がヒットで出塁。田辺の内野ゴロの間に二塁へ進み、さらに捕逸の間に三塁へ達すると則の内野ゴロでホームに生還。幸先よく先取点を挙げることに成功した。しかし直後に１点を献上して同点に追いつかれると２回には二死二、三塁の場面でセンター田辺がまさかの落球。さらに2011年10月以来にマスクを被った北島のパスボールもあって計３点を与えてしまう苦しい展開となった。 ３点のビハインドを負ったジュピターズは直後の３回、二死ながら敵失出塁の木村を二塁に置き、仁上、後藤の連打の後、岡村が四球を選んで満塁の大チャンス。ここで田辺は珍しくライト前にタイムリーを放って仁上が生還し２点目。さらに満塁は続き次打者 則のバットに弾かれた打球はライナーで左中間を深々と破った。後藤、岡村、田辺と相次いでホームを駆け抜け、打った則も１度は三塁を回ったところで止まりかけるが相手野手がもたついているのを見逃さずホームに向かって全力疾走。送球も逸れたので無事生還。則の逆転満塁ホームランが飛び出しこの回一挙６点を加えて逆転に成功。さらに佐藤、手塚にもヒットが出たので仁上から２四球を挟んで今季最多の５連打の猛攻を見せた。 初回に１点、２回に３点を与えたものの、どちらもエラー絡みの失点、すぐさま逆転してもらった先発の仁上は３回裏、先頭打者をヒットで出すも続く打者の打球はサードゴロ。木村がさばいて二塁手の菊池に送球。ボールは大きく左に逸れたが菊池が大勢を崩しながらも逆シングルで好捕しランナーを二塁に進ませなかった。４回も二死から二塁打を打たれるも次打者の打球を中堅手の田辺が好捕し得点を許さなかった。 追加点の欲しいジュピターズは５回、二死ながら四球の木村と後藤を塁に置き岡村、田辺の連続タイムリーで２点を加えリードを広げた。しかし６回裏、先頭打者に二塁打、一死後に味方のエラーと四球、さらにタイムリーを浴びて１点献上。なおも一死満塁のピンチは続いたが次打者をショートゴロに打ち取り、遊撃手の伊藤は迷わずバックホーム。さらに捕手の則から三塁手の木村にボールが渡ってダブルプレーで最少失点で切り抜けた。最終回にも先頭打者をヒットで出すが次打者をショートゴロに打ち取り伊藤から菊池、そして手塚へとボールは渡ってお手本のような6-4-3のダブルプレー。続く打者の打球は仁上がグラブで弾いたものの二塁手の菊池が好カバー、際どいタイミングながらセカンドゴロに打ち取ってゲームセット。見事に昨年に続いて開幕３連敗を阻止することができた。 先発の仁上は計10本、毎回安打を浴びながらもエラー絡みの失点のため自責点０の完投勝利。昨年９月３日のクールナイツ戦（完投勝利）以来の勝利で今季初勝利。持ち味であるガマン＆打たせて取るピッチングを披露して背負っているエースナンバーが伊達ではないということを証明した。特に四球が１ヶだけだったことは大いに評価される。野手陣はエラー絡みの失点も多かったが、随所に好プレーを見せ力投する仁上を盛り立てた。さらに６週間ぶりの試合ながら打撃陣も９安打９打点と好調を維持。特に佐藤や岡村にも今季初安打が出たことにより今後の形ができてきた。 昨年2017年シーズンも開幕２連敗スタートで第３戦が行われた５月14日にクールナイツ戦を岡村が最後まで投げ切って９対５で勝利。チームとして最も遅いシーズン初勝利となった。そして今季2018年シーズンは開幕２連敗から昨年より１日早い５月13日、昨年と全く同じスコアである９対５で勝利し初勝利を挙げることができた。これで反撃の狼煙は上がった。これからは白星街道を突き進み悲願である覇権奪回を目指そう。 |
| 守 備 |
名前 | 打席 | 打数 | 安打 | 打点 | 四球 | 三振 | 盗塁 | 失策 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 |
| 9 | 岡村 | 3 | 2 | 2 | 1 | 1 | 0 | 1 | 0 | 中安 | … | 四球 | … | 左安 | … | … |
| 8 | 田辺 | 3 | 3 | 2 | 2 | 0 | 0 | 0 | 1 | 二ゴ | … | 右安 | … | 左安 | … | … |
| D2 | 則 | 3 | 3 | 1 | 5 | 0 | 0 | 0 | 0 | 遊ゴ | … | 中本 | … | … | 中飛 | … |
| 7 | 佐藤 | 3 | 3 | 1 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 一飛 | … | 中安 | … | … | 三振 | … |
| 3 | 手塚 | 3 | 3 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1 | 2 | … | 遊ゴ | 中安 | … | … | 投飛 | … |
| 4 | 菊池 | 3 | 3 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | … | 右飛 | 三振 | … | … | … | 遊ゴ |
| 6 | 伊藤 | 3 | 2 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0 | 0 | … | 四球 | … | 左飛 | … | … | 三振 |
| D | 西浦 | 3 | 3 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | … | 投ゴ | … | 三飛 | … | … | 一安 |
| D | 箕浦 | 3 | 3 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | … | … | 三ゴ | 三ゴ | … | … | 三振 |
| 5 | 木村 | 2 | 1 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 1 | … | … | 投失 | … | 四球 | … | … |
| 2D | 北島 | 2 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | … | … | 投ゴ | … | 遊飛 | … | … |
| 1 | 仁上 | 2 | 2 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | … | … | 中安 | … | 投ゴ | … | … |
| D | 後藤 | 2 | 1 | 1 | 0 | 1 | 0 | 1 | 0 | … | … | 左安 | … | 四球 | … | … |
| 合計 | 35 | 31 | 10 | 9 | 4 | 4 | 3 | 4 | 試合時間1時間50分 | |||||||
| 名前 | イニング | 打者 | 安打 | 三振 | 四死 | 自責 | 防御率 | 投球数 | |
| ○ | 仁 上 | 7 | 32 | 10 | 2 | 1 | 0 | 0.64 | 107 |
