| 観測史上、最も早い６月29日に関東地方の梅雨明けが発表された。その２日後、初めて訪れる亀戸のグランドにて夏のプレ･シーズンゲーム初戦。正午にプレイボールのため真夏の日差しが容赦なく肌を突き刺し、気温は午前中に30度を超えていた。平均年齢の高いジュピターズにとっては厳しい試合が予想されたため２人の助っ人を頼んで万全の体制で臨んだが予想外の展開となった。 初回、助っ人の竹井選手が敵失で出塁すると、続く助っ人の本郷選手の打球はレフト線ギリギリに入るツーベース。竹井選手が一塁から長駆ホームインし、助っ人２人の活躍により先取点を挙げると、二死から手塚のタイムリー、さらに岡村、田辺、菊池と４連打。そして伊藤は押し出し四球を選んで結局、初回は５安打で４点を奪うと続く２回には後藤と竹井選手が連打＆盗塁で無死二、三塁から本郷選手の犠牲フライで１点追加。さらに則がヒット、佐藤が四球で出塁し、満塁の場面で手塚の放った打球は左中間を深々と破り３人の走者がホームイン。打った手塚も余裕をもってダイヤモンドを一周。手塚にとって2013年５月以来となる５年ぶりのホームラン、それも満塁ホームランが飛び出て２回は５点を加え早くも試合の主導権を握った。ちなみに手塚の満塁ホームランは通算９本目で当然、チーム最多を誇っている。尚、2010年、2012年、2013年と１本ずつ満塁ホームランを放ち、この日の満塁弾で何と４本連続満塁ホームランという誰も成し遂げたことのない派手な記録も更新した。 ２回を終わり９対０と一方的な展開になったが３回、連続敵失で出塁した菊池と伊藤を塁に置き、西浦のタイムリーで得点を二桁にすると、続く箕浦はレフトオーバーの大飛球。打球は勢いよくグランドの一番深いところまで転がっていった。伊藤、西浦が相次いで生還。打った箕浦もホームを駆け抜けた。２年ぶりとなる箕浦のスリーランホームランで３回を終え13対０とリードを広げたが攻撃の手は緩めなかった。４回、敵失出塁の則を二塁に置き、佐藤、手塚、岡村と驚愕の３者連続二塁打で３点を奪うと、一死から菊池、伊藤、西浦の三連打で２点を加え、二死から後藤の死球で満塁として竹井選手の２点タイムリー、さらに本郷選手もヒットで続き結局、４回は打者一巡で13人を送り８安打の猛攻で７点を追加。ついに得点は３年ぶりに20点の大台に突入した。そして、なんと打順１番から３番までの３選手は４回までに４打席も周ってくる近年稀に見る波状攻撃だった。 真夏の太陽の下、スタミナが奪われてくる５回も容赦ない攻撃は続いた。佐藤の２イニング連続となる二塁打を皮切りに岡村の死球や田辺の２点タイムリー二塁打、伊藤の適時打で計３点を追加。さらに６回にも箕浦、本郷選手のヒットの後に則のタイムリーで１点を追加して奪った得点は24点に達した。 仁上、高橋の欠場により灼熱の太陽の下で先発マウンドに登った岡村にかかるプレッシャーは大きかったが、味方の大量リードに守られ、初回から危なげなく相手打線を打ち取っていく。特に立ち上がりの初回は二者連続三振でスタート。次打者に二塁打を打たれるも続く打者から三振を奪って、スリーアウト全て三振という最高の立ち上がりだった。そして５回を終え散発３安打、１四球、毎回奪三振で無得点に抑え時間的最終回となった６回のマウンドも三振で一死を奪い完封も見えてきた。だが、その矢先、この試合２ヶ目となる四球を与えると、次打者にはレフトオーバーの二塁打を打たれて一死二、三塁のピンチ。続く打者をピッチャーゴロに打ち取るも岡村がホームへ悪送球。自らのエラーで１点を献上してしまうと、さらに内野のエラーが続き、結局は３点を与えてしまったが大勢に影響はなく24対３で試合終了となった。 史上最速となった６月中の梅雨明け直後の練習試合。真夏の太陽が容赦なくスタミナを奪い厳しい試合になると予想されたが、終わってみると2007年７月、大宮での戸田橋ポロリンズ戦で記録した１試合最多安打記録である20安打を11年ぶりに超える25安打の乱れ打ち。先発全員安打、全員得点、さらには毎回安打に毎回得点と、まさに真夏のカーニバル状態で2015年７月のKARASU戦以来となる３年ぶりに20得点以上を挙げた。中でも４本連続・通算９本目の満塁弾を放った手塚は2005年以来の久々となる３安打猛打賞。しかも、あと三塁打さえ出ていればサイクルヒットだった。また助っ人の２選手も２人で８打数５安打４打点と助っ人の名前に相応しい活躍を見せてくれた。 仁上、高橋が欠場のため途中から手塚や菊池の登板も考えていたが、先発の岡村は毎回奪三振の好投で見事な完投勝利。自らのエラーがきっかけで３点を失うが自責点は０点、暑い中で献身的に最後まで投げ抜いてくれた。 初めて訪れた亀戸のグランドは建物の屋上にグランドがあり、コンクリートの上に土を敷いているため、打球が転がると通常のグランドより早く転がっていた。それが長打量産に影響していたのは間違いない。また、周囲をマンションに囲まれているため、グランドからボールが出ないよう、バッターボックスの上にまでネットが張られ、フライは低い角度で打たなければ全てネットに引っ掛かり、グランドルールでファールになってしまう特殊なグランドだった。そのネットのためラッキーもあればアンラッキーな面もあったが、他にはないなかなか面白いグランドでビッグバン打線が大爆発し今季４勝目。ようやく８試合目にして貯金生活に入った。梅雨明けが早い分、夏は長いはず。これからまだまだ暑くなる。今夏も自虐的な試合が組まれるが、熱い気持ちで暑い夏を乗り切ろう。 ※時間の都合により７回表の攻撃終了時で打ち切り、７回裏ができなかったため、三者凡退に終わった７回表の打撃成績は記録に残さず削除しました。 |
| 守 備 |
名前 | 打席 | 打数 | 安打 | 打点 | 四球 | 三振 | 盗塁 | 失策 | 通算 打率 |
1 | 2 | 3 | 4 | ⇒ | 5 | 6 |
| 7 | 竹井(助) | 5 | 4 | 2 | 2 | 1 | 0 | 1 | 0 | --- | 三失 | 三安 | 死球 | 右安 | … | … | 捕飛 |
| 9 | 本郷(助) | 5 | 4 | 3 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | --- | 左２ | 左犠 | 三ゴ | 中安 | … | … | 左安 |
| 2D | 則 | 5 | 5 | 2 | 1 | 0 | 0 | 2 | 0 | .368 | 三ゴ | 中安 | … | 遊失 | 遊ゴ | … | 中安 |
| D2 | 佐藤 | 5 | 4 | 2 | 1 | 1 | 1 | 2 | 0 | .348 | 三ゴ | 四球 | … | 左２ | … | 左２ | 三振 |
| 5 | 手塚 | 4 | 4 | 3 | 6 | 0 | 0 | 0 | 1 | .364 | 左安 | 中本 | … | 左２ | … | 三ゴ | … |
| 1 | 岡村 | 4 | 3 | 2 | 1 | 1 | 0 | 2 | 1 | .467 | 中安 | 三ゴ | … | 右２ | … | 死球 | … |
| 8 | 田辺 | 4 | 4 | 2 | 2 | 0 | 0 | 1 | 0 | .391 | 三安 | … | 遊ゴ | 三ゴ | … | 左２ | … |
| 4 | 菊池 | 4 | 4 | 2 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | .273 | 遊安 | … | 三失 | 右安 | … | 投ゴ | … |
| 6 | 伊藤 | 4 | 3 | 2 | 2 | 1 | 0 | 3 | 0 | .238 | 四球 | … | 三失 | 中安 | … | 左安 | … |
| 3 | 西浦 | 4 | 4 | 2 | 2 | 0 | 0 | 2 | 0 | .200 | 二ゴ | … | 左安 | 遊安 | … | 左飛 | … |
| D | 箕浦 | 4 | 4 | 2 | 3 | 0 | 0 | 0 | 0 | .182 | … | 投飛 | 中本 | 捕飛 | … | … | 三安 |
| D | 後藤 | 4 | 3 | 1 | 0 | 1 | 1 | 1 | 0 | .273 | … | 遊安 | 三ゴ | 死球 | … | … | 三振 |
| 合計 | 52 | 46 | 25 | 23 | 5 | 2 | 14 | 2 | .326 | 試合時間1時間50分 | |||||||
| 名前 | イニング | 打者 | 安打 | 三振 | 四死 | 自責 | 防御率 | 投球数 | |
| ○ | 岡 村 | 6 | 26 | 4 | 8 | 2 | 0 | 5.70 | 93 |
