| 今年のＳリーグは５チームによる変則開催のため、必ず１チームが余ってしまう。本来ならジュピターズは前週の2nd Stage第二節に試合がなかった。そのため同じ三郷のグランドで練習試合を予定していたが残念ながら雨天中止。当然、Ｓリーグ公式戦も中止のためジュピターズの試合がない日は第二節から第四節に延ばされた。一周遅れで第二節が開催されたこの日も前日に雨が降り、グランド状態が不安視されたが、ほぼベストなコンディション。不安定な雲行きではあるが第一節のような厳しい陽射しはなかった。しかし、立っているだけでもジワッと発汗してくる湿度の高い中での戦いとなった。第二節の対戦相手は強豪フラワーズ。悲願の優勝に向け絶対に負けられない相手であり短期決戦ならではの早くも正念場を迎えた。 初回、先頭の岡村が四球で歩くと積極果敢に二盗を慣行。さらに二死からワイルドピッチの間に三塁へ進むと、打席の則は鮮やかにセンター前にタイムリーを放って先制に成功。見事に４番の貫禄を見せつけた。しかし直後の２回表、初回を簡単に打ち取った先発の仁上が４本のヒットを浴びて３点を献上し逆転を許してしまう。どのヒットも打ち取っている当たりだったがアンラッキーにも野手のいない場所に落ちるイヤなヒットが続いた。さらに３回には四球で出したランナーが二盗、そして三盗をしてきた時に捕手の則が三塁へ悪送球。打席には４番打者だったため深く守っていた左翼手の佐藤がボールを捕った時にはランナーが生還。点差は３点と開いてしまった。試合の流れからして運は相手にあると思ってしまうほどだったが、その裏、思わぬ形になった。箕浦、仁上が連続四球。続く後藤は打撃妨害出塁で下位打線で労せず無死満塁のチャンスで一番打者の岡村につないだ。ところが岡村は死球をぶつけられ難なく押し出しで１点。一死後に高橋哲も死球で押し出し２点目。期待の則は浅いレフトフライに倒れたが続く佐藤、平田と連続押し出し四球で結局、この回はノーヒットで４点を貰って逆転に成功。運は相手ではなくジュピターズにあったのか？そう思った矢先の５回、仁上は２本の内野安打でランナーを２人背負い、次打者にレフトオーバーの完璧な逆転スリーランホームランを浴びてしまい再び２点を追いかける形となってしまった。 その裏のジュピターズは二死から驚異の粘り、いや驚愕の幸運を見せた。簡単に二死となってしまった後、まず岡村がラッキーな内野安打で出塁。この試合２三振とまったく相手投手とタイミングが合っていなかった田辺が幸運にも四球。さらに高橋哲の打球はものすごい回転で投手前に転がる。これを相手投手がうまく捕球できず、やはり幸運な内野安打で満塁。幸運が３つ重なり満塁のチャンスで打席には４番の則が入る。長打を恐れた相手投手が警戒しすぎたのか制球を崩してストライクが入らない。三塁ランナーの岡村も投手を牽制するような動きを見せていたのも功を奏した。結果、押し出し四球で１点差。さらに佐藤もよく見て押し出し四球を選んでなんと二死から幸運続きで同点に追いついた。 時間的最終回となった６回のマウンドには平田が登った。昨年大会を最後に解散したミラーズから移籍しジュピターズのユニフォームを着てＳリーグ公式戦は初登板となる。先頭打者を味方のエラーで出すも平田は落ち着いてフラワーズの主軸打線を簡単に３人で打ち取った。これでジュピターズの負けはなくなり、裏のサヨナラに望みをつないだ。サヨナラと意気込むジュピターズ最後の攻撃だったが菊池、手塚が簡単に倒れて二死。続く西浦が四球を選んでサヨナラのランナーとなるも伊藤が三振に終わりゲームセット。結局、７対７の今季初ドロー試合となり勝ち点を分け合う形となった。 この試合、先発の仁上は相手の強力打線に不本意なヒットを含め10安打を浴びながら５回を粘りのピッチングで凌いだ。一方のジュピターズは僅かシングルヒット４本のみ。ただ貰った四死球の数は13ヶ＋打撃妨害１ヶとラッキーが多く、力では負けながらも運では勝っていた。その結果、価値に等しい引き分けに終わったと言ってもいいだろう。短期決戦において勝ち点０と１では大違いである。負けなかったことが何よりも重要だ。だが、打撃不振は深刻極まりない。第一節は２安打、この試合は４安打とＳリーグ公式戦２試合で僅か６安打である。リーグ戦は残り２試合、エース級の好投手との対戦は続くが打線爆発を期待して今後も楽しみながら勝利を目指していこう。 |
| 守 備 |
名前 | 打席 | 打数 | 安打 | 打点 | 四球 | 三振 | 盗塁 | 失策 | 通算 打率 |
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 |
| 97 | 岡村 | 3 | 1 | 1 | 1 | 2 | 0 | 2 | 0 | .200 | 四球 | … | 死球 | … | 遊安 | … |
| 8 | 田辺 | 3 | 2 | 0 | 0 | 1 | 2 | 0 | 0 | .000 | 三振 | … | 三振 | … | 四球 | … |
| 5 | 高橋哲 | 3 | 2 | 1 | 1 | 1 | 0 | 0 | 1 | .250 | 投ゴ | … | 死球 | … | 投安 | … |
| 2D | 則 | 3 | 2 | 1 | 2 | 1 | 0 | 0 | 1 | .182 | 中安 | … | 左飛 | … | 四球 | … |
| 72 | 佐藤 | 3 | 1 | 0 | 2 | 2 | 0 | 0 | 1 | .100 | 捕飛 | … | 四球 | … | 四球 | … |
| 31 | 平田 | 3 | 1 | 0 | 1 | 2 | 0 | 0 | 1 | .000 | … | 四球 | 四球 | … | 二ゴ | … |
| 4 | 菊池 | 3 | 3 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | .167 | … | 三振 | 三振 | … | … | 遊飛 |
| D3 | 手塚 | 3 | 3 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | .143 | … | 三飛 | … | 遊ゴ | … | 投飛 |
| D | 西浦 | 3 | 1 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | .167 | … | 四球 | … | 投ゴ | … | 四球 |
| 6 | 伊藤 | 3 | 3 | 1 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | .154 | … | 三ゴ | … | 右安 | … | 三振 |
| D | 箕浦 | 2 | 1 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0 | 0 | .000 | … | … | 四球 | 三振 | … | … |
| 19 | 仁上 | 2 | 1 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0 | 0 | .286 | … | … | 四球 | … | 三振 | … |
| D | 後藤 | 2 | 1 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | .143 | … | … | IF | … | 二飛 | … |
| 合計 | 36 | 22 | 4 | 7 | 14 | 7 | 2 | 4 | .144 | 試合時間1時間55分 | ||||||
| 名前 | イニング | 打者 | 安打 | 三振 | 四死 | 自責 | 防御率 | 投球数 | |
| 仁 上 | 5 | 30 | 10 | 3 | 3 | 5 | 5.44 | 100 | |
| 平 田 | 1 | 4 | 0 | 1 | 0 | 0 | 5.83 | 11 |
