| ジュピターズ創設30周年記念シーズンだった昨年2020年は新型コロナウイルスに翻弄された１年だった。外出自粛要請により開幕前の全体練習や開幕戦が中止。緊急事態宣言によりＳリーグ1st
Stage全試合の中止など結局、開幕したのはチーム史上最も遅い７月に入ってからで年間を通しても過去最少の10試合（そのうち１試合は没収試合）しかできず、オフの納会＆表彰式も初めて中止となってしまった。事態は未だ好転しておらず、今年早々には２度目の緊急事態宣言が発出され、今シーズンの活動も危ぶまれた。１月８日に発出された緊急事態宣言は延長含め３月７日に解除となり活動に支障がないと思った矢先、開幕前の自由練習は雨天中止。さらに３月28日には開幕戦がプレイボールしたものの３回表終了時、降雨によりノーゲームとなってしまった。降雨で試合終了したのは過去に２度あるが、いずれも試合終盤のため降雨コールドゲーム扱いだったが、記録の残らない降雨ノーゲームはチーム創設32年の歴史で初めてのことで今季も前途多難な幕開けとなってしまった。 昨年大会のＳリーグは2nd Stageのみの５チームによる変則開催だったが、今年のＳリーグ第29回大会も前年同様に新型コロナにより先の見通せない状況のため新加入チームが見つからず、また前年に全試合没収試合となったゼファーズが完全に活動休止となったため４チームによるリーグ戦となった。過去2003年の第11回大会も４チームによる年間３度の対戦（計９試合）形式でリーグ戦を戦ったが、今年は夏には延期になった東京五輪があり、さらに新型コロナウイルスの影響で再び緊急事態宣言なども考えられるため、なるべく時間をかけずに急いで大会を進めるため４チームによる年間２度の対戦（計６試合）、しかも雨天順延がなければ４月〜６月で全日程を終える超短期集中型の決戦となった。 ３月末の開幕戦が降雨により水入りになったため、ジュピターズ2021年の開幕戦は４年ぶり６度目のＳリーグ公式戦となった。しかし、この大事な開幕戦にエースの仁上、主砲の則が揃って欠場。いきなり投打の主軸、さらにバッテリー不在という非常事態の布陣で戦うことになった。しかも佐藤や高橋潤も欠場のため参加10名の少数精鋭のため厳しい戦いを強いられることは覚悟していた。案の定、３回まで相手先発投手に対して僅か２安打に抑えられ無得点状態。さらに先発の平田が２回2/3で11四死球と大乱調。３回を終えて７対０と大きなビハインドを負ってしまった。 元々、スロースターター打線のため春先の打撃成績は散々であったが、今年も変わらないのか…と思った矢先、４回に高橋哲、岡村、手塚のクリーンアップトリオが３連打を放ち無死満塁のチャンスを作る。続く平田は内野ゴロによりホームで高橋哲がアウトになるが、ダブルプレーを狙った捕手が一塁へ悪送球。その間に岡村がホームを駆け抜け１点を返すと、伊藤の四球や西浦の２点タイムリーなどで３点差に詰め寄った。さらに５回には四球で出た田辺が内野ゴロの間に三塁に達し、岡村の内野安打で生還。７点あった差を２点までに縮めた。 ２回途中からマウンドに登った岡村はヒットでランナーを背負うが初めてバッテリーを組む高橋哲のミットめがけテンポよく投球。リズムに乗って４回、５回と無失点に抑えるが６回、この試合、初めての四球で出したランナーを生還させてしまい１点を失ってしまう。結果的にこの１点が痛かった。そして３点差となり時間的最終回の６回裏、先頭の平田がフルスイングした打球は中堅手の頭上を超えグランドの一番深い位置まで勢いよく転がる。ボールが内野に戻ってくる前に平田は全ての塁を周ってホームイン。昨年にミラーズからジュピターズに移籍して８試合目、21打席目にして入団初ホームランが飛び出し再び点差を２点に縮めた。2021年の開幕投手に選ばれながらも予想外の乱調で大量リードを許してしまったピッチングに対し、少しでも自らのバットで取り戻したいという気持ちの入った特大アーチだった。 平田の初アーチで盛り上がる中、菊池、伊藤、西浦が冷静に連続四球で満塁とし、一死後に田辺も押し出しの四球を選んで１点差。続く箕浦の打球はボテボテの内野ゴロ。三塁ランナーの伊藤がホームへ決死のスライディングを見せるがあと一歩及ばずアウトで二死満塁。三塁ランナーの西浦が還れば同点、二塁ランナーの田辺が還れば逆転サヨナラの場面。打席の高橋哲に期待が掛かったが、鋭い打球は無情にもショート正面。遊撃手から二塁手にボールが渡って試合終了。一時は７点差もありワンサイドゲームの様相だったが、８対７と１点差の惜敗。追い上げ虚しく開幕戦黒星スタートとなってしまった。 これでジュピターズは2017年から５年連続開幕戦黒星のチームワースト記録を更新。６試合の超短期決戦で早くも１敗目を喫したことは悔しいが、昨年とは違い今年は２年ぶりに春に開幕し、春に仲間とグランドで会えたことが何よりである。いまだ新型コロナウイルスの猛威は衰えるどころか昨年以上となっているが、withコロナ時代の試合形式の中、今年も健康や感染に注意しながら、団結して草野球を楽しもう。 |
| 守 備 |
名前 | 打席 | 打数 | 安打 | 打点 | 四球 | 三振 | 盗塁 | 失策 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 |
| 8 | 田辺 | 4 | 2 | 0 | 1 | 2 | 1 | 0 | 0 | 三振 | … | 三ゴ | … | 四球 | 四球 |
| 9 | 箕浦 | 4 | 4 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 投ゴ | … | 一飛 | … | 投ゴ | 投ゴ |
| 2 | 高橋哲 | 4 | 3 | 1 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 四球 | … | … | 二安 | 投ゴ | 遊ゴ |
| 71 | 岡村 | 3 | 3 | 2 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1 | 三ゴ | … | … | 中安 | 遊安 | … |
| 4 | 手塚 | 3 | 3 | 1 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | … | 三振 | … | 左安 | 投ゴ | … |
| 17 | 平田 | 3 | 3 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | … | 一飛 | … | 投ゴ | … | 中本 |
| 5 | 菊池 | 3 | 2 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0 | 0 | … | 三振 | … | 投飛 | … | 四球 |
| 6 | 伊藤 | 3 | 1 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | … | … | 投ゴ | 四球 | … | 四球 |
| 3 | 西浦 | 3 | 2 | 2 | 2 | 1 | 0 | 0 | 0 | … | … | 中安 | 中安 | … | 四球 |
| D | 後藤 | 3 | 3 | 1 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | … | … | 三安 | 投ゴ | … | 三振 |
| 合計 | 33 | 26 | 8 | 5 | 7 | 4 | 0 | 1 | 試合時間1時間55分 | ||||||
| 名前 | イニング | 打者 | 安打 | 三振 | 四死 | 自責 | 防御率 | 投球数 | |
| ● | 平 田 | 2 2/3 | 22 | 4 | 2 | 11 | 5 | 13.13 | 90 |
| 岡 村 | 3 1/3 | 18 | 6 | 3 | 1 | 1 | 2.10 | 60 |
