ダブルヘッダー２試合目は20周年記念シーズン最終戦！
初回に連打で失点許すも粘投で仁上が耐える！
しかし打線の援護なく２年連続最終戦黒星！
再出発の21年目は13勝６敗１分で終了！

４年ぶりフル参戦の岡村が初の首位打者獲得！
盗塁もぶっちぎりの32盗塁で初タイトル！
チーム史上最高の出塁率と合わせて三冠奪取！
最終戦ダブルで２打点を加えた三輪が初の打点王！
激動の20周年記念シーズン閉幕！
また来年、熱い戦いをしよう！

第１試合、劇的なサヨナラ勝利の興奮が冷めやらぬまま第２試合が始まった。晩秋の11月末にしては気温が高く、第１試合の時も暖かかったが、正午からの第２試合では暑くさえ感じるほどだった。 第１試合に岡村が完投したため、この日は２試合ともに登板する覚悟で臨んでいた仁上を第２試合まで温存できたのは大きかった。当然、第２試合の先発マウンドに登った仁上は第１試合のサヨナラ打で気分良く臨めると思った矢先、試合開始から僅か数分で青ざめることになった。先頭打者を味方のエラーで出すと簡単に二盗を許す。ここから三塁打、ヒット、ホームラン、ヒットの長短合わせて４連打を浴び、一死後に再びヒット、さらに仁上自らのエラーもあり、なんと初回いきなり５点を失ってしまい、完全に第１試合の興奮も冷めきるどころか、投手層の薄い試合でこれから先の展開に大きな不安を抱えながらの始まりになってしまった。だが、仁上は力のピッチングでは弾き返されてしまうと考え、２回からはコントロール重視の緩いボールを多用する投球スタイルに一転させてブンブンと振り回してくる相手打線を沈黙させた。打たせて取るピッチングであるが、３回には内野陣にエラーが連続し満塁のピンチを迎えたものの、冷静に後続を打ち取り追加点を許さなかった。４回にも捕手・北島の打撃妨害の後に二塁打を打たれてピンチを招くが、粘り強く投げて２回以降はスコアボードに０を並べた。初回いきなり５失点で、この先どうなるか不安になったが、仁上と北島のバッテリーによるクレバーな投球術でピンチをしのぎ、打線の援護を待った。 なんとか得点したい打撃陣だったが、初回から毎回ランナーは出すが、うまくつながらなかった。初回は先頭の岡村、２番の後藤が連続四球で無死一、二塁のチャンスにクリーンアップトリオに期待がかかったが、田辺、則、三輪が相次いで倒れて無得点。２回も先頭の西浦が四球で出塁するが後続が倒れ二塁へ進ませることすらできなかった。３回は先頭の箕浦がヒットで出塁したが菊池、北島が連続三振のため箕浦を進塁させることもできず。しかし二死から岡村の内野安打で一、二塁のチャンスを作り、後藤がレフト前へポテンヒットを放って箕浦が三塁を蹴ってホームに向かうがホーム手前でタッチアウト。もし箕浦を進塁させることができていたら楽に得点を奪えたが、なかなかホームが遠かった。それでも５回、先頭の伊藤が四球で歩き、この試合４度目の先頭打者を塁に置き、続く手塚は敵失で出塁し無死一、二塁と再びチャンスを迎える。ここで北島は泥臭くセンター前に弾き返して伊藤が生還。ようやく１点を返した。さらに６回にも一死から田辺と則が連続四球で出塁し、盗塁も成功して二、三塁のチャンスに三輪の内野ゴロの間に田辺がホームを突いて１点を加え４点差で最終回に進んだ。 初回の立ち上がりにいきなりの５点を失ってからの仁上は別人のピッチングでピンチを背負うが決して追加点を許さない粘りの投球が続いたが最終回、先頭打者にライト前に弾き返される。この打球の処理を４回から右翼の守備に入った手塚が後逸させてしまいボールが内野に戻る頃にはダイヤモンドを一周されてしまい１点を与えてしまった。その後も連打を浴びてピンチとなるが仁上は最後まで落ちついて北島のミットをめがけ投げて結局、10安打を打たれるものの見事に完投を果たした。 ５点差を追いかけて臨んだ最終回は時間もないため積極的打撃を心掛けたが残念ながら三者凡退に終わり、2010年シーズン最終戦は黒星で締めくくられた。尚、この最終戦、チームタイトルのかかる５選手が１番から５番までの打順だった。結果は終盤に則、岡村、後藤の３人で激しい争いとなった首位打者争いは中盤までトップだったが、終盤に則や後藤に抜かれた岡村がこのダブルヘッダーで再び抜き返して初の首位打者となった。岡村は盗塁王争いでもぶっちぎりのトップでフィニッシュ。チームでも４年ぶりに30盗塁を超える盗塁王となった。また後藤と最後まで厘差の出塁率争いもしていたがダブルヘッダーで１安打３四球と率を稼ぎ、チーム新記録となる６割超えの高い出塁率で最高出塁率も獲得した。入団年の2006年以来４年ぶりにフル参戦した岡村は今までの鬱憤を晴らすような縦横無尽の活躍を見せた１年だった。三輪、則、田辺の３人で争っていた打点王だが、ダブルヘッダーで確実に２打点を加えて20打点の大台に乗せた三輪が逃げ切って打点王確定。三輪は昨年の入団以来２年連続タイトル獲得となり、これは1991年〜1992年の伊藤以来２人目の快挙である。（伊藤は入団した1991年に首位打者、1992年に盗塁王…ちなみに1993年に首位打者と最高出塁率も獲得し入団以来３年連続はチーム記録）来季、伊藤の持つ入団以来３年連続タイトルの記録に挑むことになる。 再出発の21年目と題したチーム創設20周年記念シーズンも無事に閉幕した。Ｓリーグでは３連覇を逃し、無念の準優勝に終わったが、今季は雨天順延も少なく、試合消化に関しては順調だった。しかし、開幕直後のバイク事故により前半戦に手塚を欠き、また転職のために鈴木、転勤で金子を年間を通して欠いた状態で長いシーズンを戦うことになった。後半には高橋、長谷川、佐藤が参加できなくなり、結局今シーズンの全試合出場選手は後藤１人だけで、これは21年の歴史でも最少であり最後まで苦しい状態が続いた。さらに試合では打線のつながりがなくチームの年間打率は過去20年の数字と比べると下から５番目の悪い成績しか残せなかった。だが、そんな中でも各試合に参加したメンバーが必死に一丸となり、１年間戦い抜けたことは素晴らしいことである。20試合を戦い13勝６敗１分と立派な成績を残すこともできた。 また来年、22年目のシーズンがやってくる。いつもと変わらずグランドで同じ夢を持ちながら戦うことになる。しばらくは短いオフ期間、ゆっくりと体を休めて充電しておいてほしい。今年も１年間、お疲れ様でした。とりあえず来年１月30日の納会＆表彰式で会いましょう！